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デジタルとアナログで顧客を絞り込もう

  • コンテンツマーケティングを始めよう(第8回)

  • 2017.09.11

コンテンツに導かれて自社サイトにやってきた人すべてが将来の顧客になるかといえば、そういうわけではありません。確実に購入に導くためには、コンテンツ以外のチャネルや手法にも目を配って、コンテンツと連動させたマーケティングを進めて行く必要があるのです。

コンテンツの閲覧者が皆購入するとは限らない

 例えば新商品の特設サイトに数万人のアクセス数を集めたとしても、その中から実際に購入してくれる人はわずかです。

特設サイトを見に来た読者はこんな人
  • ▸ 間違えて訪問した人
  • ▸ リサーチ中の競合他社社員
  • ▸ リサーチ中のコンサルタントや業界記者、代理店
  • ▸ その商品の分野に興味があり、いつかは購入するつもりだが時期が決まって いない人
  • ▸ その商品の分野に興味があり、1年以内に購入する予定がある人

 サイトの訪問者がいろいろといる中で、「その商品の分野に興味があり、1年以内に購入する予定がある人」を見つけ出すのは非常に難しい作業です。コンテンツを閲覧した人の中から、本当にニーズを持っている顧客候補をどうやって見つけ出せばよいのでしょうか?
 一般的なコンテンツマーケティングのセオリーでは、そこで「事例やホワイトペーパーなど、ニーズを引き出すコンテンツを提示する」という施策になりますが、それだけで引き合いが来るわけではありません。
 また売り手の方も、買い手の与信調査や本社・拠点の所在地、相手企業の資金力など、取引を始める上で確認すべきことが多くあります。
  

「人の手」による営業をかける

 コンテンツだけで自社に最適な見込み顧客を特定できれば、それに越したことはありません。しかしコンテンツのみでのマーケティングには限界があるといえるでしょう。読者を顧客に変えるためには、どこかのタイミングでテレセールスや営業などの「人の手」を活用するとよいのです。
 前述の、コンテンツマーケティングの集客後のプロセスが確立されていない原因は、コンテンツマーケティングだけで営業プロセスを完了しようとするからです。人が関わらないようにすると、営業するタイミングがつかめません。
 集客した中から購買確度の高いデータを引き出すには、どこかで「人の手」を入れた方が早く、確実に効果が出ます。「購入予定時期」「長期間におよぶ関係性」「情報交換(資料をダウンロードしてもらって提供する対価として、個人情報を登録してもらう=等価交換)の有無」をチェックし、個別に電話またはメールでプレ営業をかけていくのです。
 ここでいうプレ営業とは、「展示会での説明」でも「営業担当者が相手先を訪問」でもかまいません。要はデジタルのプロセスだけでなく、人による営業活動を組み込むタイミングを計るため、実際に「会うか会わないか」を検討するのです。
 「人による営業」をいつ組み込むかに関しては、企業の考え方や状況によって異なります。営業担当者が少なくすべての候補先に回れないなら、買い手から連絡があるまで待つのも1つの方法です。反対に、買い手のニーズがどこまで熟成しているか分からないなら、購入希望時期・長期間におよぶ関係性・情報交換の有無によって、プッシュ型の営業を組み入れるとよいでしょう。
 こうして相手のニーズの成熟度や購入可能性を探ると、より高い成果が得られます。
 コンテンツマーケティングの限界を打開するには、このように人の手を介するアカウントベースドマーケティング(ABM)が有効なのです。

コンテンツマーケティングのメリット

 BtoBの場合、広く集客してもなかなか取引に結びつかなかったり、収集した買い手のデータを絞り込むにはテレマーケティングやメール営業のプロセスが必要であることは確かです。
 一方、特にデジタルを使ったコンテンツマーケティングのメリットは、ターゲットがある程度分かっていれば、見せるコンテンツの出し分けをしやすいという点です。
 例えば展示会の参加者には会の内容を補完するデモサイトや試用版を見せたり、バナー広告からサイトを訪問した人には類似製品との比較表を見せるなど、相手に合わせてコンテンツをコントロールできます。
 Webサイトにアクセスしたログデータを解析すれば、訪問者の地域や企業の属性を類推できるので、よりきめ細かいコンテンツの出し分けもできます。コンテンツマーケティングの段階で顧客をある程度絞り込むことは、やはり重要です。そうして集めた訪問者の中から、プレ営業部隊の手を借りて成約を目指すのです。

相手の状況をチェックして営業をかける

8回にわたってお届けした連載「コンテンツマーケティングを始めよう」はいかがでしたか。
次週9/19からは「コンテンツについて理解しよう」を3回シリーズで連載します。お楽しみに!

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