読ませるためにはタイトルと構成がカギになる

効果的なコンテンツを作ってみよう(第5回)

読ませるためにはタイトルと構成がカギになる

マーケティング戦略をどんなに緻密に設計しても、コンテンツの質が悪いとターゲットとなる読者は逃げていきます。ここでは、効果的な記事の作り方を紹介します。

読まれるかどうかはタイトルで決まる

 Webコンテンツを読むとき、読者はWebサイトのトップページやメールマガジンなどから、タイトルをクリックしてコンテンツにたどりつきます。このとき読者がクリックしてコンテンツを読むかどうかは、タイトルに大きく左右されます。

 忙しい読者は、山のように送られてくるメルマガの記事に一つひとつ目を通している時間はないかもしれません。そこで読者の目を引き、読まれるタイトルのつけ方を見ていきましょう。

タイトルをつけるときに重視すること

①キーワード

→タイトルに、読者の興味を引くキーワード、ニーズに合ったキーワードが入っているか

②長さ

→タイトルが長すぎないか

③意外性

→タイトルに、意外性が含まれているか

 それではここで、IT企業であるA社が作成したコンテンツのタイトルを紹介しましょう。

あるコンテンツのタイトルの例
あるコンテンツのタイトルの例

 皆さんがコンテンツの読者だとして、このタイトルを見たときクリックして詳細を読みたいと思うでしょうか? おそらく、そう感じることは少ないと思います。

 どんな点が問題なのか、先ほどの3つのポイントに照らして見ていきましょう。

キーワードが前半に来ていない

 このコンテンツで最も伝えたいこと、そしてトレンドを表すキーワードは、「IoT(Internet of Things:モノをインターネットにつないでそのデータを活用すること)」です。

 しかしこのキーワードがタイトルの後半に来ているので、読者の目を引きません。SEO(検索エンジン最適化)対策のためにも、キーワードを前半に入れておきましょう。

タイトルが長すぎる

 次の問題点は、タイトルの長さです。長すぎるタイトルは、CMS(コンテンツ管理システム)で省略されてしまうことがあります。

 またタイトルの最初に「A社が世界に誇る」とありますが、そもそもA社に関心がない読者にとっては、響きません。「自社の商品やサービスありき」になってしまっている失敗例です。

意外性がない

 また、このタイトルには3つめのポイントである意外性が欠けています。コンテンツのテイストに合わせて、読者の興味を引く表現に変えてみましょう。

 以上のことを考慮して、キーワードを意識し、長すぎず、意外性を含んだタイトルの例をあげてみます。

読みたくなるタイトルの例
  • 安くてすぐ使える「IoT」で、機器故障を予測
  • IoTはすでにコモディティー?機器故障予測が身近に
  • もう機械は壊れない!「IoT」で故障を予測

 なお、BtoBのコンテンツのタイトルに入れると効果的なキーワードをいくつか紹介しましょう。

効果的なキーワードをタイトルに
  • 先進的なイメージを加えるキーワード

最先端、最前線、未来像、変革、挑戦、突破、革命、破壊

  • 他社商品と差異化を図るキーワード

課題解決、成果拡大、スピード、加速、浸透、コスト削減、落とし穴

  • コモディティー商品に価値を与えるキーワード

再生、復活、復権、使える、生き残る、脱、あえて、限界

コンテンツのよしあしは構成で決まる

 商品のメリットは十分盛り込まれているのに、商品のよさが伝わりきらないコンテンツを読んだことはありませんか。文章自体がこなれていなくて読みにくい場合もありますが、内容がすっきりと頭に入ってこないときは、内容が論理的に構成されていない場合が多いのです。

 読者が読みやすいと感じるコンテンツを作るには、構成をきちんとすることが大事。ポイントは、その商品が必要になる背景や課題、そして課題の解決方法を入れることです。

 例えば「自社の商品紹介→実績紹介→展望」といった構成はよくありますが、「自社の商品ありき」になってしまい、読者に響きません。

 そこで、次のような構成を検討しましょう。

読者に響く構成
読者に響く構成

 このような構成にすることで、読者は興味を持ち、商品の魅力や価値を知り、購買の検討段階に進むようになります。

第6回「公開がゴールではない、継続して質と量の向上を」へ続く)

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