コンテンツ戦略の欠如はこうして防ぐ

コンテンツマーケティングを始めよう(第7回)

コンテンツ戦略の欠如はこうして防ぐ

コンテンツマーケティングを進めようとするマーケターが直面する課題で、2番目に多く挙げられていたのが、 「効果的なコンテンツマーケティング戦略の欠如」でした(第5回)。戦略の欠如とはどういう状況を指すのでしょうか。それはたとえば、「読者を集めるだけ集めて、その後どうするのか決まっていない。効果測定の基準もない」などが典型的な例です。コンテンツ戦略の欠如で陥りがちな失敗パターンを防ぐ方法を紹介します。

ゴールや目標値が設定されていない

 コンテンツマーケティングの課題としてあげられる、コンテンツ戦略の欠如。まずは、コンテンツに対するゴールや目標値が設定されていないことが問題といえます。

 ブログやオウンドメディアを始めても、アクセス数を狙うのか、ソーシャルメディアでの拡散を狙うのか、目標を定めないと意味がありません。

コンテンツに対する目標を定めよう
コンテンツに対する目標を定めよう

 まずは、ゴールとそれに合った目標値を設定しましょう。アクセス数はあるのにソーシャルメディアでの拡散や反応がないなら、読者の中のソーシャルメディアのアクティブなユーザー率は低いと考えられるので、別の指標が必要です。また、ソーシャルメディアは自社の業態に合わないということもあるでしょう。

 あるいは、既存顧客から何も反応やコメントがない場合は、納得してもらえるコンテンツを出せていないのかもしれません。

集客した後のプロセスが設計されていない

 もしブログやオウンドメディアのアクセス数が多く、人気があるにもかかわらず売上に結びついていない場合、「集客した後のプロセスが設計されていない」というパターンが考えられます。

 例えば問い合わせをしてきた人の連絡先情報を収集し、あとはメールマガジンやダイレクトメールを送るだけで何もしないというパターン。ブログやオウンドメディアも同じで、閲覧した人に対して次のアクションを促す仕掛けが何もなければ、売上には結びつきません。

 原因としては、コンテンツ制作に主眼を置いて、後の設計が後回しになっていることが考えられます。限られたリソースをコンテンツ制作に投資するあまり、その後を考えないプロジェクトに陥りがちな失敗です。「オウンドメディアやブログは、自社の社員が記事を書いてこそ伝わるもの」という思い込みが強いと、このパターンにはまってしまいます。

 コンテンツ制作に注力するあまり、肝心の「売るプロセス」が確立されなければ元も子もありません。思い切って制作や更新は外部に任せ、読者の反応を見ながらプロセスを作るようにする方が効果を早く実感できます。

第8回「デジタルとアナログで顧客を絞り込もう」へ続く)

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