大学ブランド力地域別トップは、[北陸地域]金沢大学、[東海地域]名古屋大学
「教育機関としてのビジョン」は愛知教育大学、「グローバル」因子は名古屋外国語大学が首位
日経BPコンサルティング調べ 「大学ブランド・イメージ調査 2018-2019」(2018年8月実施)【北陸・東海編】

2018年11月28日

株式会社日経BPコンサルティング(東京都港区)は、12年目になる「大学ブランド・イメージ調査 (2018-2019)」の結果をまとめ、11月28日に調査報告書を発売した(調査実施は2018年8月)。全国9地域456大学について、各大学の認知やイメージなどを尋ねた。
【北陸・東海編(65校対象)】の大学ブランド力TOPは、北陸地域の大学では金沢大学、東海地域の大学では名古屋大学。前回からの上昇率では、第1位が日本福祉大学、第2位が三重大学、第3位が福井県立大学となった。

調査結果のポイント

大学ブランド力(49のブランド・イメージ項目の得票率を束ねて算出した総合スコア)
・[北陸地域]金沢大学、[東海地域]名古屋大学が地域別トップ
・前回からの上昇率では、日本福祉大学が第1位、次いで三重大学、福井県立大学と続く
その大学特有の魅力として
・「教育機関としてのビジョンがある」では、愛知教育大学が第1位
・「グルーバル」因子では、名古屋外国語大学が首位を獲得した

調査結果データ

《大学ブランド力》[北陸地域]金沢大学、[東海地域]名古屋大学が地域別トップ

北陸・東海地方の65校における「大学ブランド力」を算出し、北陸地域(富山県、石川県、福井県)と東海地方(愛知県、岐阜県、静岡県、三重県)それぞれ地域別にランキング化した(表1-11-2)。北陸地域では、65.4ポイントを獲得した金沢大学が第1位(65校の総合順位は第3位)。東海地域では、91.8ポイントを獲得した名古屋大学が第1位を獲得した。なお、名古屋大学は総合順位でも第1位。

前回と比較すると、大学ブランド力上昇第1位は日本福祉大学で4.4ポイント伸ばした(表2)。第2位の三重大学は3.7ポイント、第3位は福井県立大学で3.4ポイント伸ばした。

《大学イメージ》「教育機関としてのビジョンがある」は愛知教育大学が第1位

大学に関する49項目のイメージについて、それぞれの大学の得票率を見ると、各大学特有の魅力が見えてくる(表3)。「教育機関としてのビジョンがある」の第1位は愛知教育大学。昨年も、同項目の評価は北陸・東海65大学中トップだったが、今回は大きく評価を伸ばし、2位の得票率の倍以上の評価を得た。
同大学では、2017年度に教育支援専門職養成課程、初等教育教員養成課程に「生活科選修」「日本語教育選修」を新設するなど、教科指導力、教育課題の対応に優れた「エキスパート教員」の養成を目指すことをうたっている。自由意見からも同大学を卒業した教員の活躍を評価する内容が多い。現代のさまざまな教育課題に柔軟に対応していく教員を育成する大学としての姿勢が、高評価に繋がっているといえる。

《6因子分類》 「グローバル」のイメージが強い大学のトップは名古屋外国語大学

49項目のイメージを因子分析(※1)によって、関連性の高いイメージ群を6つの因子にグループ分けした(表4)。「グローバル(※2)」因子のトップは、名古屋外国語大学。同大学では外国語学部は「複言語プログラム」、現代社会学部は「エリア・ランゲージ」という区分で、英語以外の言語を対象にした授業が行われていたが、2017年度の世界共生学部の新設に伴って、全学部全学科において「複言語プログラム」を導入、12言語の授業が用意されている。Webサイトでは、複言語は、「一人の人が状況やテーマに応じて、英語やフランス語、スペイン語というように複数の言語を使い分ける」ことであると定義し、グローバル化社会において必要な能力と述べている。海外の協定校は133校(2018年7月現在)にのぼるなど、グローバル社会で通用する人材の育成する場であることが広く認知されているといえる。

(※1)因子分析・・・多変量解析の分析手法の一つ。調査などから得られた観測変数(この場合、調査結果)が、どのような潜在的な変数(因子)から影響を受けているか探り出す手法。
本調査においては、49項目のイメージに対して、関連の強い項目を束ね合わせ、グルーピングする目的に利用した。

(※2)6因子・・・49項目のイメージを因子分析によって、「一流」「躍動感」「創造力」「グローバル」「地域貢献」「上品・誠実」に分類し、それぞれを構成するイメージ項目の獲得割合をまとめ偏差値化した。本リリースで紹介した「地域貢献」を構成するのは、「留学生の受け入れが活発である」「グローバル/国際交流が活発である」「語学に長けている」の3つのイメージ項目である。

本調査では、大学ブランドを算出する49項目以外にも、大学の「認知率」や、口コミなどに影響される「入学推薦率」「採用意向率」などロイヤルティに関わる結果を客観的評価にまとめている。大学ブランドの浸透度合いに合わせた戦略的なコミュニケーション活動に、ぜひお役立ていただきたい。

「大学ブランド・イメージ調査2018-2019」
【東日本編】【首都圏編】【北陸・東海編】【近畿編】【中国・四国編】【九州・沖縄・山口編】

全国の主要大学計456校(医科大学や体育大学、短期大学などは除外)の「大学ブランド力」算出を目的としたインターネット調査。
日経BPコンサルティングの提携先調査機関の調査モニターを中心に、同地域に居住し、仕事をしている方(ビジネスパーソン)や、中学生以上の子どもがいる父母、教育関連従事者に回答を依頼。「地域産業への貢献度」や「研究施設の充実度」、また学生の「語学力」や「コミュニケーション能力の高さ」など大学や学生へのブランド・イメージ49項目を測定。それらから大学ブランド力(偏差値)を算出してランキング化した。調査設計や分析にあたり、企業ブランドおよび製品/サービスブランドの調査で実績のある「ブランド・ジャパン」で培ったノウハウを活用。調査するイメージ項目を洗い出した。調査期間は2018年7月30日~8月27日、本リリースで結果を掲載したビジネスパーソンの有効回答数は、3,885件(北陸・東海編)。2018年11月28日に地域ごとの調査結果をリリース。
(本リリースのURL:(https://consult.nikkeibp.co.jp/info/news/2018/1128ubj_3/)

資料

表1-1 【北陸編】大学ブランド力ランキング(ビジネスパーソンベース)TOP5
表1-1 【北陸編】大学ブランド力ランキング(ビジネスパーソンベース)TOP5 クリックで拡大
表1-2 【東海編】大学ブランド力ランキング(ビジネスパーソンベース)TOP10
表1-2 【東海編】大学ブランド力ランキング(ビジネスパーソンベース)TOP10 クリックで拡大
表2 【北陸・東海編】大学ブランド力上昇ランキング(ビジネスパーソンベース)TOP3
表2 【北陸・東海編】大学ブランド力上昇ランキング(ビジネスパーソンベース)TOP3 クリックで拡大
表3 【北陸・東海編】各ブランド・イメージ項目で第1位になった大学(49項目:ビジネスパーソンベース)
表3 【北陸・東海編】各ブランド・イメージ項目で第1位になった大学(49項目:ビジネスパーソンベース) クリックで拡大
表4 【北陸・東海編】6因子別ランキング(ビジネスパーソンベース)
表4 【北陸・東海編】6因子別ランキング(ビジネスパーソンベース) クリックで拡大

ノミネート大学 北陸・東海編

[北陸地方]

富山県

富山大学、富山県立大学、富山国際大学

石川県

金沢大学、石川県立大学、公立小松大学、金沢学院大学、金沢工業大学、金沢星稜大学、金城大学、北陸学院大学、北陸大学

福井県

福井大学、福井県立大学、仁愛大学、福井工業大学

[東海地方]

岐阜県

岐阜大学、朝日大学、岐阜経済大学、岐阜聖徳学園大学、岐阜女子大学、中京学院大学、中部学院大学、 東海学院大学

静岡県

静岡大学、静岡県立大学、静岡文化芸術大学、静岡産業大学、常葉大学

愛知県

愛知教育大学、豊橋技術科学大学、名古屋工業大学、名古屋大学、愛知県立大学、名古屋市立大学、愛知学院大学、愛知学泉大学、愛知工業大学、愛知産業大学、愛知淑徳大学、愛知大学、愛知東邦大学、金城学院大学、至学館大学、椙山女学園大学、星城大学、大同大学、中京大学、中部大学、東海学園大学、同朋大学、豊橋創造大学、名古屋外国語大学、名古屋学院大学、名古屋学芸大学、名古屋経済大学、名古屋商科大学、名古屋女子大学、名古屋文理大学、南山大学、日本福祉大学、名城大学

三重県

三重大学、皇學館大学、四日市大学

※なお、大学名称が直近で変更になった場合、新規の名称の認知が低いことが考えらえるため、変更前の名称を調査対象としている場合があります。

■日経BPコンサルティング

日経BP社全額出資の「調査・コンサルティング」、「企画・編集」、「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9000万円)

このリリース/報告書に関するお問い合わせ

株式会社 日経BPコンサルティング
ブランドコミュニケーション部 伊藤 憲

〒105-8308 東京都港区虎ノ門4-3-12
Tel.03-6811-8310

https://consult.nikkeibp.co.jp/

お問い合わせ