京都大学が、近畿地方の主要大学66校の中で「大学ブランド力」第1位。「地域産業に貢献している」和歌山大学、「広報活動に力を入れている」立命館大学
―「大学ブランド・イメージ調査 2012-2013」【近畿編】より―

2012年11月21日

日経BPコンサルティング(東京都港区)は今年で6年目になる「大学ブランド・イメージ調査 (2012-2013)」の結果をまとめ、11月21日に調査結果報告書を発行・発売する。全国の468大学を9つの地域に分割し、それぞれの地域で調査を実施。「認知度/認知経路」「入学推薦度」「採用意向度」「49項目のブランド・イメージ」など、様々な角度から有職者、中学生以上の子供を持つ父母、教育関連従事者が評価した。本リリースでは、【近畿編】の結果について紹介する。

  • 近畿編では、京都大学、大阪大学、同志社大学が「大学ブランド力」ランキングのトップ3に。
  • 「地域産業に貢献している」和歌山大学、「広報活動に力を入れている」立命館大学、「礼儀正しい、上品である」神戸女学院大学など、「らしさ」が大学ブランド力として評価につながる結果に。

有職者(ビジネスパースン)からみた「大学ブランド力」:京都大学が2位以下に大差をつけ1位に

近畿編の「大学ブランド力」(大学の魅力度などブランド力の総合点を示すスコア)ランキング第1位は、94.2ポイントを獲得した京都大学(表1)。第2位は大阪大学(76.8ポイント)、第3位には私立大学ではトップとなる同志社大学(70.4ポイント)が続いた。

66校の大学ブランドスコアの分布をみると、京都大学が突出したポイントを獲得。また、第8位の近畿大学から、第22位の京都外国語大学までの15校が50ポイント台に入り、大激戦となった。それ以降の44の大学は平均以下の40ポイント台に留まっており、各校の魅力をまだ十分に伝えきれていないと思われる結果となっている。

トップ10をみると、国公立大学が5校(京都大学、大阪大学、神戸大学、大阪市立大学、大阪府立大学)、私立大学が5校(同志社大学、立命館大学、関西大学、関西学院大学、近畿大学)ランクインしている。トップ10での国公私の区分比率は、首都圏編と同じである。

教育関連従事者からの評価:「地域産業に貢献している」和歌山大学、「広報活動に力を入れている」立命館大学

本調査では、学校に勤務する教員・職員など教育関連従事者にもブランド評価を依頼している。その結果から、各ブランド・イメージ項目第1位になった大学をみると、その大学の特徴や「らしさ」が、どの程度浸透しているかがうかがえる (表2)。

本年の調査では、「地域産業に貢献している」では、地域創造支援機構を設置している和歌山大学が第1位となった。また、「広報活動に力を入れている」は立命館大学が、「礼儀正しい、上品である」は神戸女学院大学がそれぞれ第1位となるなど、各大学の特徴が明らかになった。

今回、大学の認知経路についても尋ねているが、「大学ブランド力」上位に上がった、京都大学や同志社大学をはじめとして、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)からの認知が少しずつ増えている。「首都圏編」においても、東京大学や明治大学などで同じような傾向がみられた。こういった新しいメディアをいち早く取り入れ活用する例も増えており、今後の広報のあり方に変化が生まれていることも垣間見られる。

各大学は、在校生やその父母、地域住民、企業採用担当者、卒業生など様々なステークホルダーと多岐に渡るコミュニケーションの中で、効果的な手段を使い、伝えたい大学イメージを訴求している。その成果が、この客観的な調査結果から明らかになっている。自校のこれまでの広報活動の振り返りや、今後の広報戦略の立案時にぜひご活用いただきたい。

(中村美穂=日経BPコンサルティング)

「大学ブランド・イメージ調査2012-2013」「大学ブランド・イメージ調査2012-2013」【北海道・東北編】【北関東・甲信越編】【首都圏編】【北陸・東海編】【近畿編】【中国・四国編】【九州・沖縄・山口編】

全国の主要大学計468校の「大学ブランド力」算出を目的としたインターネット調査(医科大学や体育大学、短期大学などは除外)。「地域産業への貢献度」や「研究施設の充実度」、また学生の「語学力」や、「コミュニケーション能力の高さ」など大学や在学生へのブランド・イメージ49項目を測定し、それらをまとめた大学ブランドスコア(=大学ブランド力指数。偏差値)を算出してランキング化した。調査にあたって、日経BP/日経BPコンサルティング調査モニターを中心に、同地域にお住まいのお仕事をお持ちの方(有職者)や、中学生以上の子供がいる父母、教育関連従事者に回答を依頼。なお、調査設計や分析にあたり、企業ブランドおよび製品/サービスブランドの調査で実績のある「ブランド・ジャパン」で培ったノウハウを活用し、調査するイメージ項目を洗い出した。近畿編は2012年8月1日~31日に実施し、9,988件(同地域在住の有職者、学生の父母)の有効回答を得た。2012年11月21日に地域ごとの調査結果報告書を発行。
(http://consult.nikkeibp.co.jp/branding/solutions/university-brand/)

表1 【近畿編】大学ブランドスコアランキング(有職者編)TOP30
表1 【近畿編】大学ブランドスコアランキング(有職者編)TOP30
表2 各ブランド・イメージ項目で第1位になった大学(34項目:教職員など教育関連従事者ベース)
表2 各ブランド・イメージ項目で第1位になった大学クリックで拡大

【ノミネート大学】

  • 滋賀県
    滋賀大学、滋賀県立大学
  • 京都府
    京都教育大学、京都工芸繊維大学、京都大学、京都府立大学、大谷大学、京都外国語大学、京都学園大学、京都産業大学、京都女子大学、京都精華大学、京都橘大学、同志社女子大学、同志社大学、花園大学、佛教大学、立命館大学、龍谷大学
  • 大阪府
    大阪教育大学、大阪大学、大阪市立大学、大阪府立大学、追手門学院大学、大阪学院大学、大阪経済大学、大阪経済法科大学、大阪工業大学、大阪国際大学、大阪産業大学、大阪樟蔭女子大学、大阪商業大学、大阪電気通信大学、関西外国語大学、関西大学、近畿大学、四天王寺大学、摂南大学、帝塚山学院大学、阪南大学、桃山学院大学
  • 兵庫県
    神戸大学、兵庫教育大学、神戸市外国語大学、兵庫県立大学、大手前大学、関西国際大学、関西学院大学、甲南女子大学、甲南大学、神戸学院大学、神戸国際大学、神戸松蔭女子学院大学、神戸女学院大学、神戸女子大学、神戸親和女子大学、兵庫大学、武庫川女子大学、流通科学大学
  • 和歌山県
    和歌山大学

ブランド・ジャパン:国内で使用されているブランドを消費者とビジネスパーソンが評価する、日本最大のブランド評価調査プロジェクト。2001年に第1回調査を実施し、2013年で13回目を迎える。

日経BPコンサルティング:日経BP社全額出資の「調査・コンサルティング」、「企画・編集」、「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9000万円)

このリリース/報告書に関するお問い合わせ

日経BPコンサルティング ブランドコンサルティング部

中村 美穂 / 吉田 健一

〒108-8646 東京都港区白金1-17-3 NBFプラチナタワー

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