注目高まるCDP2024、CDPへの回答はなぜ重要か?

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    サステナビリティ本部コンサルティング部 戸井田 むつみ

注目高まるCDP2024、CDPへの回答はなぜ重要か?
機関投資家や購買企業を代表し、年に一度、投資先や取引先企業に気候変動をはじめとする環境データに関する質問書を送付、その情報開示内容を分析・評価する英国の非政府組織(NGO)であるCDP。日本では、CDP気候変動質問書がプライム市場上場企業に送付されています。2024年度からは、気候変動、水、森林の質問書が統合されることが発表され、回答対応を検討する企業からの注目が高まっています。 文=戸井田むつみ

CDP2023への回答状況

CDPへの回答企業数は年々増加傾向にあり、2023年の回答企業数は過去最高となりました。世界の時価総額の3分の2を超える上場企業を含めた23000社以上がCDPを通じて環境に関する情報を開示しています。国別では、米国、中国、日本が開示企業数の上位3カ国を占めています。

日本でも、2023年はプライム上場企業1100社を含む約2000社が回答しました。

回答企業数は3つ全てのプログラムで増加しています。特に気候変動質問書への回答企業数は、2022年から質問書の送付先が全てのプライム市場上場企業に拡大したことで急増しており、2023年も前年比18%増加しています。

図:CDP資料を基にQUICK ESG研究所で作成した、企業・CDP・機関投資家の関係性

出所:CDP資料を基にQUICK ESG研究所で作成

なぜCDPに回答するのか

気候変動に関する情報開示は法定開示・制度開示が進んでいます。CDPは国際的に認知された環境情報の報告フレームワークを反映し、質問書の内容を毎年見直します。

CDP気候変動質問書は、2018年から気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の最終提言に整合しています。2024年からは、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)による開示基準であるIFRS S2号「気候関連開示」にも整合するほか、欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)フレームワークなどとの整合性を図っていくことも発表されています。CDPへの回答に取り組むことで、気候変動、水、森林などの課題に関して対応すべきことが理解でき、企業の取り組みの一つの指針となります。

図:CDPのこれまで(QUICK ESG研究所作成)

出所:QUICK ESG研究所作成

また、CDPを通して企業が開示した情報やスコアは幅広い場面で使用されています。例えば、CDPに署名した投資家は年々増加しており、2023年には740以上の機関投資家が署名、その運用資産総額は130兆米ドルを超えています。日本でも2023年10月時点で29の投資家が署名しています。投資家は、CDPで開示された情報を調査・分析、企業とのエンゲージメントに活用しています。

グローバルなイニシアチブや取引所におけるサステナビリティ指数構築などにもCDPのデータが使われています。

金融市場では、金融向け炭素会計パートナーシップ(PCAF)などポートフォリオにおける排出量測定、金融SBTなどの目標設定、ネットゼロイニシアチブやグラスゴー金融合意(GFANZ)をはじめとする金融セクター間の協働など気候変動に関する取り組みが進んでおり、今後も投資家からCDP回答への要請が強まっていく可能性が高いと言えます。

図:CDPについて(CDP資料を基にQUICK ESG研究所で作成)

出所:CDP資料を基にQUICK ESG研究所で作成

CDPへ回答する際のポイント

重要性が高まるCDPへの回答ですが、関連部署やグループ各社からデータを集め、集計、担当部門へ取り組み確認し回答と、各企業の回答担当者には大きな負荷がかかります。また、環境への取り組み実態に即した評価(スコア)を得るには、CDPが公表する質問書やガイダンスなど各種資料の確認も欠かせません。

これらの負担軽減のためには、外部のコンサルタントのサポートを得るというのも一つの手です。コンサルタントは専門知識を生かし、CDPの質問意図に沿ったより的確な回答文案作成を支援します。外部のサポートを得ることで、回答にかかる負担を軽減しながらスコアのアップを狙うことができます。

資料ダウンロード

CDP2023でQUICKと日経BPコンサルティングが実際に顧客企業へアドバイスした内容を基に、CDP回答時にご留意いただきたいポイントをまとめました。
CDP2024回答の際に役立つ内容もありますので、ぜひご活用ください。
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戸井田 むつみ

サステナビリティ本部
戸井田 むつみ(といだ・むつみ)

アナリストとしてCDPの回答支援、FTSEなどESG評価対応支援を始めとする非財務アドバイザリーを担当。製造メーカー、不動産、金融機関などのアドバイザリーに携わる。

※肩書は記事公開時点のものです。

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