加速化する環境情報開示

CDP2022スコアの傾向を読み解く

  • サステナビリティ本部コンサルティング部 戸井田 むつみ

プライム市場上場企業へTCFD対応が求められるなど、企業にとって気候変動問題への取り組みに関する情報開示が急務となっています。また、気候変動だけではなく、水や生物多様性といった環境問題全体への対応が迫られるなか、世界の企業から環境に関するデータを集めるCDPの存在感が増しています。
先日公開された、CDP2022に関する速報をお伝えします。

文=戸井田むつみ

英国で設立された非政府組織(NGO)で、環境における企業の取り組みを評価するCDPが2022年度の評価を2022年12月13日に公表しました。

2022年度はCDPプログラムを通じて自社の環境への取り組みや実績情報を開示した企業・組織数が世界で18,700を上回りました(前年比で38%増)。日本の情報開示企業・組織数も1,700超と急増しました。その要因の一つに、CDPが日本における投資家プログラムの質問書(気候変動対策プログラム)の送付先企業を、東京証券取引所のプライム市場上場企業全社に拡大したことが挙げられます。

2021年6月に改訂したコーポレートガバナンス・コードは、プライム市場上場会社に対し、気候変動のリスクと機会が自社の事業活動や収益などに与える影響について、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)、またはそれと同等の枠組みに基づく情報開示を求めました。CDPの質問書は、TCFDへ対応したものとなっており、自社のTCFDへの取り組みを進めるとともに、その開示内容を進化させることにも活用できます。

以下にて、CDP2022スコアの傾向とQUICKと日経BPコンサルティングの2社が協業で提供するCDP回答支援サービスについて説明します。

CDP2022スコアの傾向について

CDPは毎年、企業に「気候変動対策」「水資源保護」「森林保全」の3分野の環境対策に関する質問状を送っています。回答を採点し、分野ごとに最高のAから最低のD-まで8段階で評価します。気候変動に対する取り組みが最も優れている企業とされるAを取得した日本企業は74社と世界で最多となりました。自社の気候変動による影響を事業活動に織り込み、気候変動対策の取り組みを加速させている企業が増えていると言えます。

世界でAリスト入りしたのは気候変動対策が283社と前年比83社増え、水資源保護は15社減の103社、森林保全は1社増の25社でした。3分野そろって最高評価(トリプルA)を得たのは世界で12社と前年に比べ2社減り、日本では花王が入りました。

世界で課題となっている環境問題は、気候変動だけではなく、森林、水課題のそれぞれが相互に関連しているため、同時に解決することが求められます。

CDP回答支援サービスについて

日経BPコンサルティングは、日経グループのQUICKと協業でCDP回答支援サービスを提供しています。
2022年度は初めてCDPに回答した企業が多いことから、「CDP2022フィードバックサービス」を新たに開始しました。フィードバックサービスでは、世界や日本の回答業界内での自社の立ち位置や、質問書での失点か所などを分析したレポートを提供します。2022年度の回答状況をしっかりと分析することで、CDP2023質問書への回答準備に活用いただけます。また、レポートは日本語で作成しますので、社内での報告資料としてもご活用頂けます。フィードバックサービスは気候変動、水資源保護、森林保全の全プログラムに対応可能です。

気候変動質問書については、CDP2023年質問書への回答支援を3つのステップに分けて行います。Step1では、2022年度回答の分析を行い、Step2では2023年度の質問やメソドロジーの重要な点を専門のアナリストが一つずつ説明します。Step3では、企業に実際に回答を作成頂き、仮採点を行います。仮採点を行うことで、CDPへの質問書提出を前に、回答内容をブラッシュアップすることが可能となります。

いずれのサービスも詳しくは下記資料をご確認のうえ、お気軽にお問合せください。

資料ダウンロード

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戸井田 むつみ

サステナビリティ本部
戸井田 むつみ(といだ・むつみ)

アナリストとしてCDPの回答支援、FTSEなどESG評価対応支援を始めとする非財務アドバイザリーを担当。製造メーカー、不動産、金融機関などのアドバイザリーに携わる。

※肩書は記事公開時点のものです。

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