調査データ周年事業ラボ調査データ(5)
100年企業が考える自社の強み
- 文=雨宮健人
- 2017年12月04日
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創業間もないITベンチャー企業が、既存の概念を打ち砕くように市場へ参入する。メルカリは2013年創業、いまやITビック5に名を連ねるフェイスブックも創業は2004年だ。新しい発想で時代の寵児に上り詰めるのは、一昔前の起業よりもかなりスピード感がある。ただし、乱立したIT企業が続かず淘汰されていったのも記憶に新しい。企業自らが考える、自社の強みとは何か。創業年数で違いがあるかを調べた。調査は日経BPコンサルティングのシンクタンク・周年事業ラボが行った(2017年7月実施)。
ブランド力と資金力に勝る100年企業
企業の強みとして考えられる「人材力」「ブランド力」「製品(技術・品質)力」「資金力」「情報力」の5つの中から1つだけを選んでもらった。結果は以下のようになった(図1)。
図1 自社の強み(SA)
技術・品質といった「製品力」が最も高く、「人材力」が続いた。それにほぼ差なく、「なし」という回答も多く挙がった。創業年数別にクロス集計を行った結果が図2~7である。
図2 製品(技術・品質)力(創業年数別、SA)
図3 人材力(創業年数別、SA)
図4 強みなし(創業年数別、SA)
図5 ブランド力(創業年数別、SA)
図6 情報力(創業年数別、SA)
図7 資金力(創業年数別、SA)
「製品(技術・品質)力」「ブランド力」「資金力」の3つの分野では、創業年数が長いほうが自社の強みと考えている傾向が強い。
製品(技術・品質)力においては、創業100年以上の企業が32.2%と最も多く、40年以上の企業では30%前後の数値となった。一方、20年未満、10年未満、5年未満の企業ではいずれも20%以下にとどまった。
ブランド力では70年以上100年未満の企業で最もスコアが高く29.0%、2位は100年以上で24.2%となった。こちらも20年未満、10年未満、5年未満の企業では12%程度にとどまっている。創業年数が高いほうが、ブランドの醸成期間も長いのが理由と考えられる。
資金力については、全体の選択率自体がそれほど高くないものの、70年以上100年未満の企業が5.9%と最も高かった。5年未満の企業では2.4%となっており、創業年数の多さが資金力の大きさに影響する可能性が見て取れる。
新しい企業が選ぶ「強みなし」と「情報力」
一方、創業年数が短いほうが多く選択される傾向にあったのが、「強みなし」「情報力」の2項目だ。
自社に対して考えられる強みが“ない”と答えたのは、5年未満の企業で36.1%。次に10年未満の31.9%、20年未満の28.4%と続いた。強みなしと答えた比率が、最も低かったのが70年以上100年未満の企業で13.0%。100年以上の企業では14.1%だった。最も多かった5年未満との差は20ポイント以上。顕著な結果となった。強みのあるなしでは、創業年数との関係性があるといえるだろう。
情報力に関しては、5年以上10年未満の企業が9.9%と最も高い。40年以上、70年以上、100年以上の企業はそれぞれ3%前後にとどまる。発想次第で強みが発揮できる昨今の経営環境において、情報力がキモとなる一面を表している。
人材力に関しては、創業年数にほぼかかわらず、まんべんなく選択されているといえる。最もスコアが高い10年以上20年未満の企業と、最も低い70年以上100年以下の企業の差が14.4ポイントあるものの、それ以外の創業年数の企業が20%台に並ぶ。「会社は人」と、かねて多くの名経営者が言うように、企業にとって人材力は、創業年数に関係なく強みと考えられているといえる。
本調査のExcelデータダウンロード
以下のリンクから、簡単な情報登録だけでExcelデータをダウンロードできます。
本調査について
日経BPコンサルティングのアンケートシステムAIDAにて、同社モニター2135人を対象に2017年7月に調査
- 2017年12月04日
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