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100年企業ほど周年事業への取り組みが真剣

  • 文=平野優介
  • 2017年10月06日
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企業が周年事業を行うに当たり、どのような取り組みを実施しているのかを聞いた。これを創業年数別に見て、何らかの傾向があるかを読み解いていく。調査は日経BPコンサルティングのシンクタンク・周年事業ラボが行った(2017年7月実施)。

最も多いのは社内イベント

まず周年事業における、企業の代表的な取り組みについて考察していこう。多くの場合、周年というと式典イベントの開催や、社史・記念品の制作・配布を想像されるのではないだろうか。

図1を見ると、「社内イベント」が61.6%と最も多い。続いて「周年記念誌の制作」(45.7%)、「社外向けのイベント」(37.6%)が上位3つで、ボリュームゾーンとして浮かび上がった。以下、「記念品の制作」(31.3%)、「歴史などのアーカイブ・編さん」(22.6%)、さらに「マスメディア向けのプロモーション」(10.7%)、「Webサイトの構築・リニューアル」(10.0%)と続いた。「その他」の項目には「地方自治体への寄付」や「記念講演」「記念建造物」「名刺への記載」などが挙がった。企業行動の分布に関して、コト・モノどちらかに偏る傾向は見られなかった。

図1 周年における取り組み

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これを創業70年以上企業と70年未満の企業別に見ると、各項目の取り組み度合いに差が現れる。

その傾向が顕著だったのが、「歴史などのアーカイブ・編さん」と「周年記念誌の制作」の2項目だ。「歴史などのアーカイブ・編さん」では70年以上企業が38.2%、70年未満企業が13.6%とその差は24.6ポイント、「周年記念誌の制作」では、前者60.2%と後者36.0%で24.2ポイントの開きが見られた(図2)。歴史の長い企業のほうが過去をまとめる必要性が生じる、というのが理由だと考えられる。

また「マス向けのプロモーション」「Webサイトの構築・リニューアル」についても、70年以上の企業と70年未満の企業でそれぞれ11.2ポイント、7.9ポイントの差がついた。割合でいうと、双方とも倍以上のスコアとなった。プロモーションやサイトリニューアルといった、必ずしも周年に絡めなくてもよい施策について、創業年数が長い企業のほうが周年を契機に取り組む姿勢が顕著だと分かる。

一方、「社外向けのイベント」「記念品の製作」「社内イベント」については、創業70年以上の企業と70年未満の企業との差は、それぞれ6.6ポイント、2.5ポイント、1.8ポイントと大きな差はなく、創業年数の長さによる温度差は感じられない。ただし、すべての項目で創業70年未満の企業が70年以上の企業を上回る項目はなかった。

図2 周年における取り組み(創業年数別)

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周年事業を革新のためのツールに

調査の結果からは、創業70年を超えるような老舗企業が70年未満の企業に比べ、周年事業をより真剣に捉える傾向が垣間見える。「社内外のイベント」や「記念品製作」といった周年ならではの、そのとき限りの単発の取り組みに顕著な差はない。しかし、「歴史のアーカイブ」や「周年誌制作」など、その取り組みが企業文化の抽出につながる可能性があるもの、さらに真の目的が自社のマーケティングやブランディングに相当する「プロモーション」や「サイトリニューアル」を老舗企業は周年事業に採用する。老舗と呼ばれる企業は、周年を契機に自らを貪欲に革新しようとする――。そんな姿が浮かび上がってくるようだ。

本調査のExcelデータダウンロード

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本調査について

日経BPコンサルティングのアンケートシステムAIDAにて、同社モニター2135人を対象に2017年7月に調査

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  • 2017年10月06日
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