調査データ周年事業ラボ調査データ(11)
周年事業は企業に必要?それとも不要?
- 文=雨宮健人
- 2018年07月23日
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多くの企業や組織において、何らかの形で行われる周年事業。近年、企業の資産といわれる人・モノ・カネに続き「情報」、さらに第五の資産として「ブランド」が重視されるようになった。その流れもあってか、日々の業務にあえて“節目”を設け、あらためて自組織を見直す機会を重視する傾向を感じる。そこで、勤務先での周年イベントの実施状況とともに、記念の年に特別な事業を行うことが必要と思うかどうかを調べた。調査は日経BPコンサルティングのシンクタンク・周年事業ラボが行った(2017年7月実施)。
6割以上が実施経験
勤務先で周年イベントを行ったことがあるか。この問いに対し最も回答比率が高かったのは「10年以内に実施したことがある」の47.6%だった。約半数が10年以下の頻度で何らかの周年関連事業※を行っていた。10年以上前の実施も含めると、64.2%と約3分の2の企業に実施経験があった(図1)。
※周年時に行った実施内容については、第3回の「周年における取り組み」を参照
図1 勤務先で周年イベントを行ったことがあるか(SA)
創業年数別に「実施したことがある」「実施したことがない」※の2つの違いを見てみると、それぞれ創業年数との相関性が出た。創業年数が長いほど実施経験が多く、100年以上の企業では88.4%となった(図2)。一方、「実施したことがない」と回答した100年以上の企業は10.9%。創業年数が少ないほど、実施したことがない企業の割合は増え、5年未満の企業では71.2%に上った(図3)。
※「実施したことがある」=「10年以内に実施したことがある」「10年以上前に実施したことがある」の合計、「実施したことがない」=「これまで実施したことはないが、実施する予定がある」「実施したことがない」の合計
図2 実施したことがある(創業年数別、SA)
図3 実施したことがない(創業年数別、SA)
6割が周年イベントに必要性
次に、「勤務先で周年イベントを行ったことがあるか」という回答に対し「実施経験あり」、または「実施する予定」と答えた人に、「周年イベントなど記念の年に特別な事業を行うことは必要か」を聞いた。この問いに対する回答は、創業年数に関係なく、おおむね「必要・どちらかといえば必要」※が多くなる結果となった(図4)。
※「必要・どちらかといえば必要」=「必要だと思う」「どちらかといえば必要だと思う」の合計、「どちらかといえば必要ない・必要ない」=「どちらかといえば必要ない」「必要ない」の合計
図4 周年イベントなど記念の年に特別な事業を行うことは必要か(創業年数別、SA)
全体では「必要・どちらかといえば必要」と回答したのは64.8%。3分の2程度が必要性を感じていた。創業年数による顕著な差異は、特に見られなかった。
本調査のExcelデータダウンロード
以下のリンクから、簡単な情報登録だけでExcelデータをダウンロードできます。
本調査について
日経BPコンサルティングのアンケートシステムAIDAにて、同社モニター2135人を対象に2017年7月に調査
- 2018年07月23日
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