「日本BtoB広告賞」金賞とSDGs賞をダブル受賞!
日立ソリューションズPR誌「プロワイズ」が評価される理由
ダブル受賞に寄せられた大きな反響
BtoB広告賞の金賞とSDGs賞の受賞、あらためておめでとうございます。受賞のご感想をお聞かせください。
株式会社日立ソリューションズ
経営戦略統括本部 経営企画本部 宣伝部
部長
藤井 千絵氏
藤井 8年前に初めて銅賞をいただいて、それ以降は毎年銀賞か銅賞を頂戴していたのですが、金賞をいただいたのは今回が初めてです。8年越しの悲願がかなって、本当にうれしい気持ちでいっぱいです。この冊子の制作に現在関わっている「チーム・プロワイズ」のメンバー、過去にこのチームに携わってくれたたくさんのメンバー、この発刊を支持し続けてくれている社内の皆さん、そして何よりも、毎回「プロワイズ」を読んでくださっている読者の皆様に心から感謝申し上げたいと思います。多くの方々のお力によって受賞できた賞だと感じています。
高橋 SDGs賞は、今回から新設された賞です。その第1回に選んでいただけたことを光栄に感じています。日立ソリューションズが力を入れているサステナビリティ・トランスフォーメーションに関連の深いテーマで評価いただけたことは、とても励みになりますね。
社内外の反応はいかがでしたか。
株式会社日立ソリューションズ
経営戦略統括本部 経営企画本部 宣伝部
課長代理
高橋 祐美子氏
高橋 社内でもたいへん話題になっていて、経営層や多くの社員の方からも「おめでとう」と言ってもらいました。社長も、お客様や、親会社である日立製作所の役員からいろいろなメッセージを直接いただいたそうです。
藤井 営業担当からも、お客様からの声をたくさん聞かせてもらいました。「おめでとうございます。継続は力なりですね」といった言葉をいただいて、本当に続けてきてよかったと思いました。
「プロワイズ」という冊子について、あらためてご説明いただけますか。
藤井 17年前のスタート以来、年4回発行する紙媒体と、そのコンテンツを活用した「PREMIUM SERVICE WEB」の両軸でこれまでコンテンツを発信してきました。「読者の知的好奇心を刺激する」を一貫した編集テーマにしています。
もともと、営業担当がお客様との関係を続けていくための、あるいは新たに関係をつくるためのコミュニケーションツールというのが「プロワイズ」の位置づけでした。お客様訪問の際に最新号をお渡しすることで、対話がしやすくなる。そんな効果を狙ってきました。
17年ぶりに誌面をリニューアルした理由とは
2022年春に大きなリニューアルをしています。
藤井 新型コロナウイルスの感染拡大によって、時代が大きく変わったと私たちは感じました。また、会社としてもサステナビリティに以前にも増して力を注ぐようになっています。そういった変化を受けて、リニューアルすることを決めました。
もう一つ、社内の編集チームの所属が、営業部門からコーポレート部門に変わったという事情もあります。それによって、企業の姿勢や戦略をこれまで以上に誌面づくりに反映させ、幅広いステークホルダーにメッセージを伝えるというミッションを新たに背負うことになりました。その2つがリニューアルの理由です。
リニューアルに当たっては、日経BPコンサルティングの制作チームの皆さんにいろいろなアイデアを出していただきました。コロナ禍で直接お会いすることがなかなかかないませんでしたが、私たちがめざす方向性や細かなニュアンスをしっかり受け止めていただけました。
体裁がかなり変わりましたね。
藤井 文字組を横から縦に変えたのが体裁の大きな変化です。内容的には、冊子全体の一貫したテーマとしてサステナビリティを掲げ、会社のことをもっと知っていただけるようなコンテンツを増やしました。具体的には、パラスポーツチーム「AURORA(アウローラ)」のインタビュー記事や、シリコンバレーで活躍している社員によるコラム、パートナーとの協創事例などを取り上げています。とはいえ、できるだけ幅広いテーマを取り上げること。読者の皆様にとって有益な情報をお届けすること。その大きな方針自体には変わりはありません。
Vol.64の「チーム・アウローラ スキー部」より
高橋 リニューアルにともなって、冊子の配布の方法も変えました。以前は、弊社がお取引のあるお客様企業の経営層や幹部クラスの方々がメインの読者対象でしたが、リニューアル以降は、ビジネスパートナー、メディア、内定者の皆さんにもお届けするようにしています。また、ウェブも会員専用という仕組みを変え、「PROWISE WEB」として完全にオープンにしました。今後はウェブを通じて、どなたにでもコンテンツを読んでいただけます。
「幅広いステークホルダーにメッセージを伝える」という方針が、配布方法やウェブコンテンツにも反映されているわけですね。
藤井 そうです。日立グループは「パートナーとの協創」という考え方を大切にしています。「プロワイズ」を多くの人に読んでいただくことで、新しい協創関係が生まれ、そこからこれまでにない価値が創出される──。そんなことが実現できたら素晴らしいと思っています。
リニューアルの方向性を評価されたことが、今回のダブル受賞の要因となったと考えられそうですね。
藤井 そう思います。サステナビリティというテーマを前面に打ち出したことが、この時代のPR誌にふさわしいという評価をいただけたのだと思っています。
高橋 SDGs賞については、環境に配慮したFSC認証の紙を冊子とカレンダーに用いている点を評価していただけたようです。ちなみに、郵送する際に使う封筒にも、再生ポリエチレンという環境に優しい素材を取り入れています。
カレンダー「SUSTAINABILITY CALENDAR 2022」
藤井 それからもう一つ、やはりクオリティの高さを支持していただいたのではないでしょうか。紹介する人物の選定、デザイン、写真、テキスト──。そのすべてにおいて、制作チームのプロ集団の皆さんと一緒に最高のクオリティをめざしてきました。その点について、私たちは大きな自信をもっています。今後もクオリティを追求する姿勢は決してぶれないようにしたいですね。
ものづくりにかける「思い」を共有したい
PR誌は一般に、自社の商品やサービスの情報を伝えることを目的にしています。それに対して、「プロワイズ」は自社の情報を最小限に抑えて、「読者のビジネス、働き方、生き方のヒントになるコンテンツを紙媒体で届ける」というコンセプトを一貫して堅持しています。素晴らしいコンセプトだと思いますが、社内での理解を得るのはなかなか難しいのではないでしょうか。
藤井 社内の上層部や現場の営業担当、読者の皆様から評価いただけていることが、コンセプトを守り続けられている一番の理由です。その評価のベースとなっているのは、繰り返しになりますが、クオリティであると思っています。日立はもともとものづくりの会社です。私たち編集部の「思い」を外部の協力スタッフの皆さんにしっかり伝えて、一緒に、丁寧にものをつくっていく。その姿勢によって、17年間クオリティを落とすことなく発刊を続けることができたと考えています。
高橋 「紙で出す意味はあるの?」という意見があるのは確かです。しかし、紙媒体にはものとしての手応えがあるし、ビジュアルの迫力などの点でもウェブでは出せない魅力があると感じています。また、コロナ禍の過程で機会は減ってしまいましたが、営業担当がお客様に直接手渡しできるのは、紙媒体ならではです。紙媒体の力は確実にあると思いますね。
藤井 多くの媒体がデジタルシフトしている中で、あえて紙で出すことがむしろ差異化につながると私たちは考えています。もちろん紙での発行には、紙代、印刷代、郵送費などのコストがかかります。それでも出し続ける意味があることを、社内で丁寧に、根気強く説明し続けていくこと。それが編集長の重要な仕事だと思っています。
61号~64号の4つの言葉
「再び(ふたたび)」(左上)
「兆し(きざし)」(右上)
「続ける(つづける)」(左下)
「考える(かんがえる)」(右下)
を題字にした表紙
今後プロワイズを制作していくにあたって、何を変えて、何を守っていくのか。ビジョンをお聞かせいただけますか。
高橋 変えてはいけないのは、あくまでも「読者視点」でコンテンツをつくっていくこと、サステナビリティという大きなテーマからぶれないこと。その2点だと思います。それさえ守ることができれば、記事のテーマはこれまで同様に幅広く、興味をもって読んでいただけるものにしていきたいですね。
藤井 日立ソリューションズはダイバーシティに取り組んできた会社です。その考え方を誌面にも反映させて、これまで以上に多様でバランスの取れた内容にしていきたいと考えています。そのためには、社内外のいろいろな人と対話をして、意見を聞きながら、新しい視点をどんどん取り入れていくことが必要だと思います。
最後に、日経BPコンサルティングの制作チームに期待することをお聞かせください。
藤井 数多くの媒体の制作に携わっていらっしゃるお立場で、いろいろなものの見方、新しい情報、私たちが知らない世の中の動きなどを教えていただけるとうれしいですね。そのうえで、これまで同様のクオリティを毎号達成するためにお力を発揮していただきたいと思います。私は、ものづくりに大切なのは何よりも「思い」だと考えています。この冊子にかける「思い」を共有して、これからもいいものを一緒につくっていきましょう。
事例概要
会員誌「プロワイズ」
- 発行主:株式会社日立ソリューションズ
発行形態:A4判、40ページ、オールカラー、平綴じ
発行時期:年4回(4月、7月、10月、1月)
主な読者:顧客企業の上級管理職(エグゼクティブ)、一般社員
発行部数:約5000部
発行方法:営業の手持ち、郵送
創刊:2005年11月20日