クライアントの声 日立ソリューションズ様

日立ソリューションズ 会員誌 「プロワイズ」 Webやリアルイベントと連動させ顧客との絆を深めていく

2017.05.11

コンテンツマーケティング > 事例紹介/ホワイトペーパー

日立ソリューションズ様 クライアントの声
日立グループの情報・通信システム事業の中核を担う日立ソリューションズ。日経BPコンサルティングが企画、構成、制作を担う同社の会員誌「プロワイズ」は、 IT企業のPR誌のイメージをよい意味で裏切る、人物インタビュー記事を中心とした冊子だ。「日本BtoB広告賞」のPR誌の部で2年連続入賞するなど、非常に高い評価を得ている。この会員誌のコンセプトと、同社のビジネスにもたらしている成果について、マーケティングコミュニケーション部の藤井千絵部長に話を聞いた。

顧客コミュニケーションの入り口としての紙媒体

「プロワイズ」創刊の目的と、読者ターゲットについてお聞かせください

藤井 千絵 氏マーケティングコミュニケーション部 部長 藤井 千絵 氏

藤井「プロワイズ」は、会員様限定の情報サービス「プレミアムサービス」の一部としてスタートした会員誌です。プレミアムサービスは、Webコンテンツと、セミナーやフォーラムなどのリアルイベント、そして紙媒体の「プロワイズ」を組み合わせたサービスです。弊社にとって重要なお客様(特に企業のエグゼクティブクラスの方々)との深い絆をつくることを目指した取り組みです。弊社が掲げるワントゥワンマーケティングを実現することがこのサービスのミッションです。

もともとはリアルイベントとWebコンテンツを展開していたのですが、「Webに載っている記事を冊子で読みたい」というお客様からの声を受けて、会員誌を発行することになったのが2005年のことでした。2017年で創刊から12年目ということになります。

紙媒体にはどのようなメリットがあるとお考えですか。

Vol.44の「Focus on People 須永珠代氏(トラストバンク代表取締役)」より。Vol.44の「Focus on People 須永珠代氏(トラストバンク代表取締役)」より。

藤井 創刊時には、「お客様からのニーズがあるにしても、紙媒体を出す理由はあるのか」という議論が社内でもありました。しかし、結果から言えば、冊子を出したのは大成功でした。営業支援ツールとして十分に機能しているからです。

お客様訪問のアポイントを取る際、「『プロワイズ』の最新号が出たのでお持ちします」というと、アポイントがスムーズに取れるケースがとても多いのです。郵送ではなく、直接手渡しすることで、コミュニケーションのきっかけとなる。それが「プロワイズ」の重要な役割であると私たちは考えています。発行を年4回としているのも、3カ月に1回というスパンでお客様と直接お会いできるからです。Webコンテンツだけでは、このような機会をつくることは難しいですよね。

Vol.46の「Prowise Interview02 堂脇直城氏(ジャパンブルーエナジー代表取締役社長)」より。Vol.46の「Prowise Interview02 堂脇直城氏(ジャパンブルーエナジー代表取締役社長)」より。

新規の顧客開拓などにもお使いになっていますか。

藤井 使っています。テレアポイントでアプローチしたお客様に、「当社オリジナルの冊子をお持ちします」と伝えると会っていただける確率が高まります。アウトバウンドのアポイントメント率は一般に6%から7%くらいですが、弊社のアポ率は16%から20%くらいと非常に高くなっています。そのすべてが「プロワイズ」の力ではないとしても、会っていただける要素の一つとなっていることは間違いありません。

会員誌にかける「思い」がクオリティーの高さにつながる

商材や導入事例などの情報を最小限にして、自社のビジネスとは直接関係のない人物インタビューなどに誌面の多くを割いているのは、とても大胆な編集方針だと思います。

藤井 ええ。「ぜいたくなつくりですね」とお客様からもよくお声をいただきます(笑)。「プロワイズ」の編集方針は創刊時から一貫していて、「お客様の知的好奇心を刺激して、楽しんでいただく」ことに尽きます。自社の情報を最小限に抑えている点がむしろ評価されていて、アンケートを見ると「内容に満足している」という回答が95%を超えています。

 

2016年の4つの言葉 「繋(つなぐ)」(左上) 「伸(のばす)」(右上) 「弾(はずむ)」(左下) 「満(みちる)」(右下) を題字にした表紙。

2016年の4つの言葉
「繋(つなぐ)」(左上)
「伸(のばす)」(右上)
「弾(はずむ)」(左下)
「満(みちる)」(右下)

を題字にした表紙。

制作上、特にこだわっているのはどのような点ですか。

藤井 誰にインタビューをするかという選択と、デザイン、写真、文章を含めたアウトプットのクオリティーですね。取材対象者は、「誰もが知っている有名人ではないけれど、特定の分野できらりと光る活動をしている人」という視点でアプローチをしています。お客様からも「こんな人がいたんだ」というお声をいただくことが多いですし、「プロワイズ」に登場した後で有名になっていった方も少なくありません。

日経BPコンサルティングに企画・制作を依頼した理由をお聞かせください。また、クオリティーは満足のいく水準に達しているでしょうか。

藤井 プレゼンテーションの際に、弊社側がこの会員誌にかける「思い」をくみ取り、そのためにどのようなコンテンツや制作体制が必要かを、日経BPコンサルティングが熱心に考えてくださった。それが一番の理由ですね。

そして、クオリティーにもとても満足しています。これもやはり、弊社の担当社員と、日経BPコンサルティングの制作チームの皆さんとの間で思いを共有できていることが、質の高さにつながっていると考えています。私たちには私たちの思いがあり、編集者、デザイナー、カメラマン、ライターといったプロの皆さんもこの会員誌に懸ける思いがある。そこにギャップがないことが「プロワイズ」のクオリティーにつながっていると感じます。

「日本BtoB広告賞」のPR誌の部で2年連続銅賞を受賞しています。

藤井 クオリティーが評価されたのはもちろんですが、お客様とのリレーションシップがつくれていることも評価いただいたポイントでした。プレミアムサービスには「WelcomeVoice」というSNSのコミュニティーサイトがあって、ここに会員様からいろいろな声を寄せていただけるようになっています。この仕組みを使って、毎年その年の「言葉」をお客様から募っています。例えば、2017年の言葉は「挑む」「生み出す」「拓く」「翔ける」です。それを毎号の大きなテーマとしつつ、表紙の題字にもしています。

お客様から寄せられた「言葉」を冊子という「形」にしていく。加えて、フォーラムなどのリアルイベントでお客様との直接の接点をつくる。そうやって生まれるお客様との一体感が「プロワイズ」の大きな特徴といえると思います。

継続していくことが一番の目標

今後のビジョンをお聞かせください。

藤井 「お客様の知的好奇心を刺激する」という編集方針は堅持しつつ、弊社の経営テーマに何らかの形で結びついたコンテンツを増やしていきたいと考えています。また、これまでもそうでしたが、内容だけではなく表紙のクオリティーにも引き続きこだわっていきたいですね。

「プロワイズ」は2018年春に創刊から50号目を迎えます。その記念号で、以前にインタビューした方に改めてお話を聞きにいくといった企画もぜひ実現させたいと思っています。

創刊以来、年4回というペースでずっと発行してきました。このペースをこれからも守り、継続して発刊していくことが、お客様との信頼関係をより強固にしていくためには必須であると考えています。とにかく継続していくこと。それが一番の目標ですね。

最後に、この記事を読んでいるマーケティングや広報の担当者に向けてメッセージをいただけますでしょうか。

藤井 広報誌・会員誌を継続的に発行していくには、「何のためにこの冊子を出すのか」を決めて、それをぶれさせないこと。それから、信頼できる制作会社を選び「思い」を共有すること。その2点が非常に大切だと思います。

「紙媒体はいずれなくなる」といわれた時期もありましたが、紙が一番読みやすいという方々はたくさんいらっしゃいます。特に経営層やマネジメントクラスに向けてコンテンツを届けるには、紙媒体が有効であると私は感じています。紙媒体にはまだまだ可能性がありますよ、とお伝えしたいですね。

事例概要

会員誌「プロワイズ」会員誌「プロワイズ」

発行主:株式会社日立ソリューションズ
発行形態:A4判、40ページ、オールカラー、平綴じ
発行時期:年4回(4月、7月、10月、1月)
主な読者:顧客企業の上級管理職(エグゼクティブ)、一般社員
発行部数:約7000部
発行方法:営業の手持ち、郵送
創刊:2005年11月20日

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