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ダイバーシティ ソリューション セミナーレポートVol.2

ダイバーシティセミナーレポートVol.1

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企業のダイバーシティ(多様性)推進に、いま注目が集まっている。女性、高齢者、障がい者、外国人、家族の介護・看護を行う社員など、幅広い人材の“違い”から生まれる個性を尊重し、その個性=多様性をビジネスに活かしていこうという考え方がダイバーシティだ。2015年9月7日、東京・表参道のアイビーホールで、企業の人事・経営部門を対象とした「ダイバーシティ ソリューション セミナー」(日経BPコンサルティング主催)が開催された。セミナーでは、ダイバーシティに積極的に取り組んできた識者の講演や、ダイバーシティを先進的に推進する企業の事例紹介などが行われた。

先進事例
ジョンソン・エンド・ジョンソンのダイバーシティ推進の取り組み

坂口 繁子

ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ人事統括責任者/バイスプレジデント

坂口 繁子 氏
坂口 繁子 氏

 ダイバーシティマネジメントは、実際にどのように推進されているのか。先進事例として、ジョンソン・エンド・ジョンソンとパソナグループの取り組みが紹介された。

 ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ人事統括責任者/バイスプレジデントの坂口繁子氏は「ジョンソン・エンド・ジョンソンの各事業体がそれぞれ得意な分野で社会に貢献しつつ、分野を超えて協力することで革新的なビジネスソリューションを提案していくことが社会的使命。このビジネス戦略において、多様なバックグラウンドや考え方を持つ社員が人種や性別などに関係なく協力し合うというダイバーシティの考え方が重要になってくる」と、同社のスタンスについて説明した。

 坂口氏は「いろいろな考え方を包括していくことで新しい考え方が生まれ、新しいビジネスにつながってくる」と指摘。そこで大切なのがリーダーシップの発揮で、ポイントは「経営陣のスポンサーシップ」「社員と上長の自発的活動」「人事面からのサポート」の3点だという。経営陣のコミットメントや組織的サポートはもちろん重要だが、社員が自発的に様々な問題提起をし、上長と障害を取り除き解決策を見つけることでリーダーシップを発揮し、ダイバーシティを推進していくことの大切さも強調した。

 同社の現在の女性従業員比率は29%、女性管理職比率は19%だが、これを2020年までにそれぞれ40%、30%に上げるという数値目標を掲げている。ダイバーシティの推進政策としては「マインドセット改革」「働き方の見直し」「リーダーシップ向上支援プログラム」「環境整備」を挙げたが、これらの施策により、先の数値は目に見えて上がってきている。

 難しいのはやはり意識改革だと坂口氏は指摘する。社員の意識調査によれば、「管理職になりたい」という女性の割合は2年前の3割から4割強へと増えているが、「女性を優遇している」と感じる男性の比率がまだまだ高いのが実情だ。また、リーダーシップスキルのばらつきも課題だ。これについても、上長と部下の対話を通じてコーチングスキルを上げるなどの取り組みを行っている。

 「最終的には、それぞれの“個”をどう生かしてチームを作り上げていくか。リーダーシップの強化と“個”の尊重を同時に推し進めていかなければなりません。掛け声だけではダメ。社内でトータルでサポートしていく必要があります」と坂口氏は締めた。

先進事例
パソナグループのダイバーシティ推進の取り組み

白井 和子 氏 (株)パソナ執行役員

白井 和子 氏
白井 和子 氏

 パソナグループのダイバーシティ推進の取り組みについて語ったのは、パソナ執行役員の白井和子氏。白井氏自身、1995年の入社後3年目に結婚し、周囲に先駆けて産休を取得。2人の子供を出産し、育児をしながら働いた経歴を持つ。2005年に社内組織「キャリアママ倶楽部」を立ち上げ、キャリアママの仲間たちとともに社員・スタッフの仕事と育児の両立支援にも積極的に取り組んでいる。

 パソナは、創業の精神がそもそもダイバーシティに基づいている。育児を終えてもう一度働きたいと願う主婦に働く場を提供し、女性の社会進出を応援したいという想いで、1976年に前身のテンポラリーセンターが設立された。現在、女性従業員比率57%、女性管理職比率47%、女性役員比率22%と、他社に先駆けてダイバーシティが実践されている。

 「創業以来、働くことを通じて社会問題を解決したいというのがパソナの企業理念です。これまで、多様なライフスタイルに合わせた働き方の支援を実施してきました。1997年に導入された時短勤務の制度は私自身も活用しました」と白井氏。その後も、男性向けの育児休業制度や企業内保育所、復職プログラム、女性管理職育成プログラム、社員の介護支援など、バラエティあふれるダイバーシティ推進施策を積極的に展開している。2011年に拡充された復職プログラムでは、産休前、復職後には人事部長が必ず面談を行うなど、今後のキャリアビジョンや家庭の状況をヒアリング。人事がしっかりと把握することで、よりきめ細かいサポートを心がけている。

 そのほかにも、復職1~2年目のキャリアママ社員たちの情報交換やキャリア構築支援に役立てる「IDOBATA会議」、未就学児の子供を持つキャリアママ社員で構成された営業チーム「キャリアママチーム」の発足、パパ管理職の時差出勤や在宅勤務、育児休業の取得を推進する「パパプロジェクト」などユニークな取り組みも目白押しだ。

 「女性だけでなく、中高年、グローバル人材、障がい者など、年齢、性別、国籍、雇用形態の違いに関わらず、多様な人材が活き活きと活躍できるさまざまな雇用インフラをつくることで、ダイバーシティの具現化に取り組んでいます。とくに障がい者雇用については、すでに1980年代に始めています。多様な人材の個性や能力に応じた働き方を創造することが私たちの使命です」と白井氏は語った。

ソリューション紹介
ダイバーシティレポートを作る

古塚 浩一 日経BPコンサルティング カスタム出版本部第一部 次長

古塚 浩一
古塚 浩一

 続いて、日経BPコンサルティングが提供するダイバーシティソリューションに関しての紹介が行われた。

 最初に、日経BPコンサルティング カスタム出版本部第一部次長の古塚浩一から「ダイバーシティレポート」について紹介された。

 ダイバーシティ推進は、社員一人ひとりが主役になることで組織の競争力が高まり、さらに優秀な人材の採用を可能とする企業の「経営戦略」であり、ダイバーシティレポートの発行はその戦略を支えるうえで重要だと解説。ダイバーシティレポート発行で得られる効果として、

1.トップの宣言のもと本気でダイバーシティに取り組んでいることや、その人らしさを大切にしたキャリア開発を応援していることを社員に周知でき、会社への信頼醸成を期待できる。

2.この会社にはダイバーシティ推進の具体的な施策がある、この会社に入れば結婚・出産を経て仕事も家庭も両立できるといったイメージを学生に持ってもらえる。

3.顧客・パートナー・株主に読んでもらうことで、ダイバーシティ推進によって企業価値の向上が期待できると思ってもらえる。

以上、3点が挙げられた。

 ダイバーシティに求められるコンテンツとしては「会社の本気を伝える、トップとダイバーシティ推進部のリアルなメッセージ」「ケーススタディで多くの事例を紹介し、多様な働き方があることを伝える」「未来への想いを社員が発信」「インフォグラフィックスでわかりやすく伝える」の4点を紹介。さらに日経BPコンサルティングが実際に制作した三菱自動車工業のダイバーシティレポートを実例として紹介した。

ダイバーシティ診断2015
最新結果から見えた日本企業の現状

樋口 恭子 日経BPコンサルティング コンサルティング本部調査部 コンサルタント

樋口 恭子
樋口 恭子

 最後に、日経BPコンサルティング 調査部コンサルタントの樋口恭子より、ダイバーシティ診断サービスの案内が行われた。

 ダイバーシティ診断は、全従業員に調査を実施した結果から「ダイバーシティ推進の現状」「最優先で取り組むべき課題」「従業員の隠れた本音」を“見える化”するソリューションサービス。調査結果を最新の国内ベンチマーク結果と比較し、自社の強みと弱みをあぶり出す。

 診断項目としては「ビジョン」「マネジメント」「人材育成」など9つのテーマを用意。各テーマ5つずつ計45項目で詳細に分析し、「実践度」と「優先順位」の2軸で診断。「レッドゾーン分析」の手法により、「優先順位が高いのに実践度が低い、最優先で取り組むべきテーマ」がひと目でわかる。加えて従業員の生の声も収録することで、診断結果と合わせ、より具体的な施策立案が可能になる。

 続いて、日経BPコンサルティングが2015年8月に実施した最新の国内ベンチマーク調査結果から、ダイバーシティ推進において日本企業全般にうかがえる傾向を分析した結果が紹介された。

 実践度では「ビジョン」(ビジョンが明確に受け入れられていること)がもっとも低く、レッドゾーン分析の結果ではこの「ビジョン」と「マネジメント」(上司が適切なマネジメントを行っていること)の2点が日本企業の最優先課題であることが浮き彫りにされた。

 また、9テーマすべての項目において役員・部長クラスと一般社員の間で認識に大きなずれがあること、男女間で最優先に取り組むべき課題や「管理職になりたくない理由」が異なっていることが判明。一方で、女性活躍やダイバーシティに対する理解は前回調査(2011年)に比べて徐々に進展してきていることが分かった。

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