日経BPコンサルティング調べ
「大学スマホ・サイト ユーザビリティ調査2021-2022」 10月22日発行・発売

大学スマホ・サイト調査でトップ交代、1位に東京工芸大学
— 青山学院大学が大きく躍進でトップ 10入り —

2021年10月22日

株式会社日経BPコンサルティング(東京都港区)は使いやすさの観点から大学のスマートフォン・サイト(以下、スマホ・サイト)を評価する「大学スマホ・サイト ユーザビリティ調査 2021-2022」の結果をまとめた。総合ランキングでは前回6位の東京工芸大学が今回唯一のスコア90点台を出してトップの座を射止めた。新たにトップ10入りした大学は6位の青山学院大学と8位の帝京大学、それに10位の神戸学院大学。青山学院大学は前回の235位から一気にトップ10まで駆け上がった。229ランクアップは上昇幅で今回1位。このほか、13位の鶴見大学(前回72位)、23位のノートルダム清心女子大学(前回82位)などが順位を大きく上げて上位30位内に入った。

ポイント

  • 総合ランキング1位は東京工芸大学。今回唯一のスコア90点台。

  • 青山学院大学は驚異の229ランクアップで6位。帝京大学と神戸学院大学もトップ10入り。

  • 鶴見大学やノートルダム清心女子大学も順位を大きく上げて上位入り。

調査結果データ

青山学院大学のユーザビリティは多方面で向上

総合ランキングで前回2位の東京工科大学は引き続き2位の座をキープした。トップ10内では北海学園大学が前回5位から3位へ順位を上げた。
驚異のランクアップを実現した青山学院大学スマホ・サイトは、前回に比べてページ容量が抑えられ(通信への配慮)、文字サイズが大きくなり(見やすさ)、キャンパスと学部の関係が分かりやすく示されるようになった(インタラクティブ)。ほかにも改善は多方面に及び、ユーザビリティは格段に向上した。
帝京大学は文字サイズを大きくしリンク名を分かりやすくするなど丁寧なサイト改善を重ね、結果、総合スコアで約14ポイント、ランキングで30ランクのアップとなった。神戸学院大学はPC表示に切り替えるボタンを設けた。PC画面でリンクを覚えている人には便利な機能だ。

教員情報を提供する大学が2校に1校に

鶴見大学とノートルダム清心女子大学は、教員情報が検索できるスマホ向けページを提供しスコアを上げた。教員情報を充実させる動きは今回の調査で目を引いた点の一つ。前回は4割ほどの大学しか提供していなかったが、今回は5割の大学が提供するようになった。産学官連携や地域連携を意識し、研究者としての教員を知ってもらいたいという思惑がある。共同研究のパートナー捜しのツールとしてもスマホは無視できない時代になったということだろう。

審査基準について

スマホは画面が小さいため、文字が見にくい、あるいは操作がしにくいといったユーザビリティ上の問題が出やすい。米Appleや米Googleはスマホ・アプリ開発者向けにガイドラインを出しており、スマホ・サイトを作る場合はこれらのガイドラインに準じて作成されることが多い。ただし、スマホは機種が多く、画面サイズや解像度が多岐にわたるため、すべてのスマホに該当する評価基準は提案しにくい。まして複数のサイトを同じ基準で評価する調査事例は少なかった。日経BPコンサルティングでは、日本で普及している機種グループである4.7インチ画面のiPhoneを対象機種と定め(※)、これまでの大学サイト診断のノウハウを盛り込んだ独自の審査基準を作成した。8つの審査カテゴリー(指標)から成る。米Appleや米Googleのガイドラインを参考にした。詳しくは「総合スコアの算出方法」を参照。

※ iPhone 6/6s/7/8、およびSE(第2世代)が該当機種

参考資料

《総合ランキング》
●総合ランキング、上位20 (2021年)

総合ランキング、ベスト20 (2021年)

《順位の上昇幅ランキング》
●順位の上昇幅ランキング、上位20 (100位以内に入ったサイト限定、2021年)

順位の上昇幅ランキング、ベスト20 (100位以内に入ったサイト限定、2021年)

  • ■「総合スコアの算出方法」

    以下に示す8つの審査カテゴリー(指標)の下、合計で47の審査項目を用意した。

    1.通信への配慮:表示は速いか、通信量は多くないか確認するカテゴリー
    2.見やすさ:文字の大きさ、表や画像の見やすさなどを評価するカテゴリー
    3.操作のしやすさ:タップ領域やスクロールのしやすさを評価するカテゴリー
    4.トップページ・ユーザビリティ:トップページのナビゲーション機能を評価するカテゴリー
    5.サイト・ユーザビリティ:サイト内を巡るときのサポート機能を評価するカテゴリー
    6.メインコンテンツへのアクセス:主要コンテンツの有無とアクセスのしやすさを評価するカテゴリー
    7.サイト内検索:検索の精度を評価するカテゴリー
    8.インタラクティブ:交通アクセスや問い合わせ案内を評価するカテゴリー

    審査項目ごとに、クリアすれば「1」点、そうでなければ「0」点と採点。総合スコアは、これら審査項目の点数に重み付けをして、合計100点満点でスコア化した。

  • 「調査対象サイト」
    調査対象はスマホ・サイトを提供している国立大学、公立大学、私立大学のうち、学部学生数の上位大学(多い大学)。これに一部大学を含め、トータルで267サイトとした。内訳は国立大学64校、公立大学20校、私立大学183校。医科大学や薬科大学などの単科大学は除いた。
    (調査実施期間:2021年6月上旬~9月上旬)
    →(報告書の内容) https://consult.nikkeibp.co.jp/branding/solutions/univ-sp-site-ux/
  • 日経BPコンサルティング
    日経BP全額出資子会社。「調査・コンサルティング」「企画・編集」「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(本社:東京、設立:2002年3月1日。資本金:9000万円)

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