Webサイトのブランド力、「ゆうびんホームページ」「ヤマト運輸」がトップ10入り。日清食品やトップページを改良したカルビーなど“食”のサイトが健闘
―「Webブランド調査2011-春夏」(2011年4月実施)より―
2011年06月30日
日経BPコンサルティング(東京都港区)は2011年4月に実施した「Webブランド調査2011-春夏*」の結果をまとめ(表1、2)、2011年6月30日に調査結果報告書を発行・発売した。
「Webブランド調査」は、企業や団体が運営する日本の主要500サイトを調査対象とする。「1.アクセス頻度」や「2.コンバージョン」、「3.サイト・ユーザビリティ」だけでなく、そのサイトに価値があるか、リピート意向を持ったか(「4.サイト・ロイヤルティ」)や、Webサイトの閲覧を通して企業イメージが変化したか(「5.態度変容」)、またWebから得た情報からどのような行動を起こしたか(「6.波及効果」)なども評価の対象となる。これら6つの要素をインターネット・ユーザーにたずね、その調査結果からWebサイトの支持・満足度の指標となる「Webブランド指数(WBI)」を算出する。
宅配サービス企業「ゆうびんホームページ」と「ヤマト運輸」がトップ10入り
Webブランド指数ランキングの第1位は128.8ポイントを獲得した「Yahoo!JAPAN」、第2位は111.6ポイントの「楽天市場」となった。ネット専業のサイトが上位を占める中、第8位には75.8ポイントを獲得した日本郵便の「ゆうびんホームページ」が、また第10位には「ヤマト運輸」がトップ10入りした。配達物の集荷・配達状況の確認ができるこれら宅配サービスのサイトは、その利便性が高く評価され「サイト・ロイヤルティ」で高いスコアを出している(図1、2)。
食品・飲料メーカーや外食、スーパー・コンビニなど“食”にまつわる企業のサイトが健闘
第11位に入った「サントリー」は、コンバージョン指数が非常に高く、マーケティング力を発揮しているサイトの1つである。「サントリー」を含め、ネット専業以外では、食品・飲料系メーカーが上位に多くランクインしており、ユーザーに愛着を得るサイト作りに業界内でしのぎを削っている様子がわかる。また、ファストフードやスーパー、コンビニエンスストアなど、同じく“食”を取り扱うサイトも上位に食い込んでいる。
カルビーはトップページの改良が評価され、サイト・ユーザビリティ指数で高スコア
食品・飲料メーカーのうち、第33位に入った「カルビー」は、トップページの下部に各ブランドサイトやキャンペーンコンテンツの入り口アイコンを並べ、各コンテンツへの関心を誘う作りに改良した。このサイトリニューアルがユーザーにも高く評価され「サイト・ユーザビリティ」で71.9ポイントを獲得。500サイト中第8位となった。また、「態度変容」でも高スコアをマークした。サイトのリニューアルが、企業イメージの向上に貢献した好例といえよう(図3)。
(中村由佳=日経BPコンサルティング コンサルタント)
「Webブランド調査」とは
企業や団体が運営する日本の主要500サイトについて、インターネット・ユーザーが「アクセス頻度」、「サイト・ユーザビリティ(Webサイトの使いやすさ)」、「コンバージョン(会員登録や商品購入などサイト内で実際に行われた行動度合)」、「サイト・ロイヤルティ(Webサイトのロイヤルティを高める要素は何か)」「態度変容(サイトを運営する企業・組織に対する意識がWebサイト閲覧後に変化したか)」「波及効果(Webサイトを閲覧した結果、対Webサイト以外で実際に行われた行動度合)」の6項目について評価するWebアンケート調査。サイトごとの調査結果を「Webブランド指数(WBI)」としてスコア化し500サイトを相対的に評価する。調査は半年ごとに実施、回答者は毎回3万人以上となり、Web評価調査としては日本最大規模である。1人の回答者には任意の6サイトを評価してもらう。今回の調査期間は2011年4月6日~25日、有効回答数は35,676サンプル。
日経BPコンサルティング: 日経BP社全額出資の「調査・コンサルティング」「企画・編集」「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9000万円)
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