―【新事業】中国市場における調査、マーケティング支援事業を開始 ―
第一弾として、中国で「“記憶されている”ブランド」の調査報告書を発行。「Haier(ハイアール)」「李寧(リーニン)」「万科不動産」などが分野別トップに

2010年10月15日

日経BPコンサルティング(東京都港区、代表取締役社長:高橋銀次郎)は、本年10月15日より、中国における市場調査、マーケティング活動支援事業を開始した。

日経BPコンサルティングはこれまで日本国内における市場調査や各種コンサルティングサービス、カスタム出版や企業サイトのコンテンツ企画・制作などのマーケティング・ソリューションをワンストップで提供してきたが、昨今のアジア市場での同種サービスへのニーズの高まりに対応するための第一歩として、中国市場に対するソリューション・サービスを開始した。

すでに中国市場に進出している、またはこれから進出を目指す日系企業・外資系企業や団体、大学法人などを対象として、企画からアドバイザリーまで、効果的かつ効率的なマーケティング活動支援サービスを一貫して行う。

本事業の先駆けとして「日中ブランド想起調査2010」報告書を、本日10月15日に発行・発売した。「電機・IT」「金融・不動産」「情報・教育」「健康」など10分野について、大規模な消費者調査を中国(北京、上海)と日本で実施し、その結果をまとめた初めてのものである。この報告書は、中国消費者の心の中に、日系企業を始めとした外資系企業および中国企業がどの程度浸透しているかを把握することを目的の一つとしている。

続いて、12月には、「ブランド・チャイナ」報告書を発行、中国でのブランド・マーケティングのデータベース提供の開始を予定している。「ブランド・チャイナ」は来年11年目を迎える日本最大のブランド評価調査「ブランド・ジャパン」の中国版であり、中国市場における企業ブランド力算出をモデル化するものである。

なお、本調査事業を実現するために、弊社は、中国での市場調査を広く展開する企業と業務提携した。90万人のインターネット調査パネルを保有すると同時に、電話調査やグループインタビューなども実施し、「高新技術企業(ハイテクノロジ企業)」として中国政府から認定を受けている企業である。

「日中ブランド想起調査2010」とは
日本と中国、それぞれの消費者が現在“記憶”しているブランドの顕在化を目的に、中国ではこの8月に北京、上海の2都市で、日本では9月に全国規模で調査を行なった。
「ブランド想起調査」では、“評価する”、または“好感を持っている”ブランド名を思いついたままに記入する形式をとっている。ある条件や場面が示された時に、過去の経験などから、そのブランドの記憶を呼び起こすことができるかどうかや、好意を抱かれているかを明らかにする、ブランドの“再生”調査である。企業名想起設問の他に、「衣」、「食」、「住」、「電機・IT」、「流通・運輸」など10分野について、日本の調査では5ブランドまで、また中国の調査(北京と上海で実施)では、中国内資系企業3ブランド、外資系企業(日系、韓国系、欧米系など)3ブランド、合計6ブランドまで挙げてもらった。本報告書では、ブランド想起率をランキング化している。今回の調査は2010年8月~9月に実施し、日本では4,061件、中国では2,634件の有効回答を得た。2010年10月15日に調査報告書を発行。なお、今回の想起調査結果をもとに、日中におけるブランド評価調査「ブランド・ジャパン 2011」と「ブランド・チャイナ 2010」を実施する。

「日中ブランド想起調査 2010の結果について

日本編の「企業総合」では、「パナソニック」が、企業名想起率17.8%で首位となった(表1)。パナソニックは、「電機・IT分野」の日本編でトップ、同分野中国編でもトップ10入りを果たすなど、日中問わず、消費者に強く記憶されている企業の代表格といえる。 中国では、以前から「松下」ブランドが深く浸透しており、製品人気も高く、現在もパナソニックブランドとして、斬新なデザインと高い品質を武器に、市場展開している。

「『衣』分野第1位」:中国は「LI-NING 李寧(リーニン)」、日本は「UNIQLO(ユニクロ)」
中国編の「衣」分野の首位となった「李寧(リーニン)」(表2)は、「体操王子」の異名で知られる元・中国体操選手の李寧氏が、選手生活引退後に起こしたスポーツメーカーである。日本では2位以下を大きく引き離して「UNIQLO」が首位となった。

「『健康』分野第1位」:中国は「博士伦(ボシュロム)」、日本は、「武田薬品工業」
中国編の健康分野では、コンタクトレンズでなじみ深い「博士伦(ボシュロム)」が首位となった(表2)。1987年に中国に進出したボシュロムは、この分野で20年以上、市場シェアトップをキープしている。トップ10をみると、「同仁堂」が7位、「雲南白薬」が10位など、伝統的な漢方の企業も名を連ねている。また、日本編では、武田薬品工業が首位となった。

(銭愛麗=日経BPコンサルティング 調査・開発部 次長 ブランド・チャイナ担当)

表1 ブランド想起率ランキングTOP20(「日中ブランド想起調査 2010」〈企業編(日本)〉結果より)
表2 [分野別]ブランド想起率第1位(「日中ブランド想起調査 2010」結果より)

日経BPコンサルティング: 日経BP社の研究・調査部門を分社独立した、日経BP社全額出資の「技術と経営に関するコンサルティング・調査会社」。2002年3月1日設立。資本金9000万円(日経BP社100%出資)。技術と経営に関する調査、研究、コンサルティング、関連する情報・刊行物の出版と関連商品の販売を行っている。

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