後悔しない周年事業の進め方、教えます

2018.06.07

研究員ブログ

  • 大塚 葉

    日経BP社 カスタム企画部 担当部長 大塚 葉

107人中87人。2018年2月、日経BP総研がセミナー参加者に行ったリアルタイムアンケートの結果です。「最近、自社で周年事業を行った」と答えた参加者107人に「周年事業によって会社はどう変わったか?」と聞いたところ、「皆の心が一つになったと感じた」「かなり盛り上がって楽しかった」「うーん、変わったのかなあ?」という3つの選択肢のうち、3番目を選んだのが87人でした。
一過性のお祭りで終わってしまう周年イベントや記念式典、名刺に印刷した形式だけの周年ロゴ――。コストや手間をかけて行った周年事業なのに、成果がなかったと感じる社員が多いのは、周年事業を行う目的を社内できちんと決めて皆で共有していないことが原因なのです。

社史・周年史を戦略的に活用する

book20170106.jpgブランディング、リクルーティング、社員のモチベーションアップに役立つ周年事業の事例を紹介しています

企業の周年事業を調査するうち、最初に耳にしたのが社史・周年史の制作担当者の悩みでした。「過去の資料が膨大で、どこから手をつければいいのか」「関係者への取材が大変で制作するのが苦痛」「せっかく作っても誰にも読んでもらえない」――。こうした課題にこたえるため、日経BPグループではここ数年、新しいタイプの社史や周年史を提案してきました。

例えば、過去の不祥事を隠さず掲載し企業再生を目指した西武ホールディングスの10周年誌、社員100人以上に取材し、笑顔の写真を数多く掲載した菓子メーカー、エーデルワイスの50周年誌――。これまでの常識をくつがえす、類のないコンテンツを掲載した社史・周年史の企画、制作を数多く手掛けてきました。

社史や周年史の制作を面倒だと考えず戦略的に取り組めば、企業のブランディングやリクルーティングに大いに活用できるはず。こう考えて執筆したのが、『社史・周年史が会社を変える! 企業の未来を戦略的に設計する秘訣』です。

さらに日経BP総研では、社史や周年史の制作に限らず、企業の周年事業をトータルでサポートする取り組みを進めています。

「会社の理念やビジョンが社内に浸透していない」「社員の気持ちがバラバラで離職率も高い」――。そんな悩みを抱える企業も多いでしょう。周年を機に社員のモチベーションを上げたり、社内の一体感を醸成したりするために日経BP総研が提案しているのが、社内コミュニケーション活性化のための社員参加型の周年事業です。

社員参加のワークショップで周年を盛り上げる

東京・昭島にある音響機器メーカー、フォスター電機では、様々な国籍や経歴の社員が働いています。同社では2019年に創業70周年を迎えるのを機に、社内コミュニケーションを活性化し一体感を醸成するため、ワークショップを開催しました。フォスター電機の様々な部署から集まった社員が5グループに分かれ、日経BP総研の研究員がファシリテーターとなって、同社の未来や今後の事業展開についてディスカッションを行ったのです。「普段は自社の歴史や今後について、あまり真剣に考えたことがなかった」という社員も、このワークショップを通じて熱心に議論を交わし、建設的な意見や新しいアイデアが次々に飛び出しました。

「周年史編集会議ワークショップ」の様子。様々な部署の社員がチームとなり、熱い議論を交わす場となりましたワークショップの様子。グループ内でディスカッションした後は各グループのリーダーが発表し、大いに盛り上がりました

日本経済新聞社グループの金融情報サービス会社であるQUICKは、2021年が創業50周年。社史・周年史の制作も予定していますが、周年事務局の担当者が強く望んでいたのが、会社の未来を担う若手社員の情報収集力や企画力を向上させることでした。そこで事務局と日経BP総研が開催したのが、30~40代社員向けのワークショップ「企画・編集力UP塾」です。

このワークショップでは日経BP社発行のビジネス誌「日経ビジネス」で自社の特集を企画するというテーマで、チームごとにディスカッション。特集テーマや読者ターゲット、キャッチコピーなどを熱心に語り合い、発表しました。同社の周年まであと3年。「この間に、若手社員に企画力や編集力をつけてもらい、インタビューや記事執筆など、周年史の編集制作にも積極的に関わってほしい」と、事務局の担当者は語ります。

周年こそ成長戦略や中計の策定を​​​​​​​

周年は、企業の未来や成長戦略を描くのに最適なタイミング。日経BP総研では、周年を機に新事業の企画開発や戦略立案をサポートするプログラムも準備しています。その1つが「未来年表作成プロジェクト」です。

企業の沿革をまとめる際には創業以来の歴史を年表にするのが常ですが、このプロジェクトは企業の未来を予測した年表を作るという試み。10年後、20年後の世界の人口動態や社会・経済の動きを受けて、自社はどんな技術開発に取り組み、事業を展開していくべきなのか。「企業の未来」をコンサルタントが予測するだけでなく、社員も一緒に考えるワークショップを行うのがプロジェクトの特徴です。こうした「未来年表作成プロジェクト」を、中期経営計画の策定に生かしたいという企業も増えてきています。

周年は企業にとって1つのきっかけに過ぎません。しかしそれに向かってトップがコミットし、社員と目的を共有することで、周年事業は企業の経営戦略、成長戦略となりうるのです。周年を何年後に迎えるかによって、できることも様々です。例えば社史や周年史は、1~2年あれば制作できます。周年が数年先なら、企業の理念や経営者のビジョンを浸透させる社員研修を行ったり、周年事業担当者を1年ごとに交代してより多くの社員が関わるようにしたりするのも1つの方法です。

あなたの会社の次の周年まで、あと何年ですか? 後悔しない周年事業を、日経BP総研と一緒に始めませんか。

日経BP社 カスタム企画部 担当部長
大塚 葉

雙葉高校、早稲田大学法学部卒。技術評論社でPC入門誌「パソコン倶楽部」、日本初の女性向けPC誌「パソコンスタイルブックforWomen」を編集長として創刊。日経BP社では「日経PCビギナーズ」編集長、発行人を務める。「日経ビジネス」「日経WOMAN」「日経ビジネスアソシエ」のWebサイトのプロデューサーとして、深澤真紀氏、白河桃子氏などのヒット連載を企画。初心者向けIT、働く女性、仕事術についての執筆・講演多数。著書に『やりたい仕事で豊かに暮らす法』(WAVE出版)、『ミリオネーゼのコミュニケーション術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

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