従業員エンゲージメントや心理的安全性は、企業の社会的存在意義への関心・浸透度と関連性あり
経営者が思う従業員意識と、実際の従業員意識には乖離が見られる
【NBPCキックオフカンファレンス2023 研究調査】
― エンゲージメントサーベイ 11月30日調査結果公開 ―

2022年11月30日

株式会社日経BPコンサルティング (東京都港区)はこのほど、「[研究調査]エンゲージメントサーベイ」を実施した。この調査結果は11月30日開催の「NBPCキックオフカンファレンス2023」にて報告をする。調査は、全国のビジネスパーソンを対象に、社会的存在意義(パーパスや企業理念など)への関心や浸透のほか、エンゲージメント、心理的安全性などに関する意識、また、それぞれの関係性を定量的に把握することが目的である(調査概要は下部参照)。

今後、本調査結果を日本のベンチマークスコアとして利活用し、個々の企業における診断・調査に取り組むとともに、引き続きこれらの関係性を模索し、企業価値向上へのインパクトについて研究を進める。

調査結果データ

全体の4割強で社会的存在意義を規定。浸透に有効な施策1位は「社内報」

「パーパス経営」という概念の議論や浸透が進む現在、勤務先(または経営する企業)で企業の「社会的存在意義」を示す文言を規定しているかをビジネスパーソン12,097人に尋ねたところ、全体の4割強が「規定している」と回答(図1)。この「社会的存在意義を規定している」と回答したビジネスパーソン5,196人を、条件に合致した有効回答者として調査を実施している(なお、本調査は必ずしも1企業1回答とは限らない)。

社会的存在意義を社内に浸透させるために有効だと思う施策をすべての人を対象に尋ねたところ、回答率が多いものから順に「社内報」「研修やワークショップ」「社内イントラ」「イベント、式典」が続いた(図2)。従業員に対し、誰もが見える形で広報されることでより浸透しやすいと考えられていることがうかがえる。

図1. 「社会的存在意義」の規定
(条件合致者抽出前ベース:n=12,097)
「社会的存在意義」の規定(条件合致者抽出前ベース:n=12,097)
図2. 勤務先の「社会的存在意義」社内浸透に有効と思う施策
(全体ベース:n=5,196)
勤務先の「社会的存在意義」社内浸透に有効と思う施策(全体ベース:n=5,196)

従業員エンゲージメントにおいては「経営者が思う従業員のエンゲージメント」と「従業員が思う勤務先へのエンゲージメント」との間に約20ptの差が存在

調査では、従業員エンゲージメントを把握するにあたり、8項目に分けてそれぞれ5段階評価で肯定/否定を尋ねている。経営者側には「自社従業員は自社に対してそう考えていると思うか」、また従業員側には「勤め先に対してそのように思うか」をそれぞれ尋ねた(図3)。8項目のうち「会社が好きだ」「働きがいを感じる」において、経営者側はいずれも7割近くが自社従業員は肯定的に捉えていると考えている一方、従業員側の肯定派はいずれも半数程度にとどまった。経営者や社会的存在意義の作成者・発信担当者においては、この意識の乖離を念頭に置いて浸透施策に当たる必要があると思われる。

図3. 従業員エンゲージメント:「会社が好きだ」「働きがいを感じる」 経営者が思う従業員意識と実際の従業員意識の比較
従業員エンゲージメント:「会社が好きだ」「働きがいを感じる」 経営者が思う従業員意識と実際の従業員意識の比較

従業員の勤務先へのエンゲージメント・心理的安全性はいずれも社会的存在意義の浸透と関連性がある

調査では、従業員エンゲージメントを測る8項目のほか、心理的安全性についても10項目について、それぞれ7段階評価で肯定/否定を尋ねている。いずれも、社会的存在意義への関心・浸透との関連性が見られた。

まず従業員エンゲージメントにおいて、「会社が好きだ」の結果を、「勤務先の社会的存在意義への関心・浸透のあり/なし別」に見ると(図4)、「関心あり層」は肯定派が69.3%に対し、「関心なし層」は肯定派が41.7%となった。「浸透あり層」は肯定派が79.4%、「浸透なし層」は肯定派が55.5%となった。社会的存在意義関心あり/なしでは27.6ポイント、浸透あり/なしでは23.9ポイントの肯定意見率の差がそれぞれ見られた。

心理的安全性では、10項目のうち「急なトラブルがあっても、前に進むためのディスカッションができる」について「社会的存在意義への関心・浸透のあり/なし別」に見ると(図5)、「関心あり層」では肯定派が69.2%なのに対し、「関心なし層」では肯定派が47.8%となった。「浸透あり層」では肯定派73.7%、「浸透なし層」では肯定派33.3%となった。社会的存在意義への関心あり/なしでは21.4ポイント、浸透あり/なしでは40.4ポイントの肯定意見率の差がそれぞれ見られた。

図4. 従業員エンゲージメント:「会社が好きだ」 社会的存在意義関心・浸透あり/なしの比較
(「従業員側の立場」回答者ベース)
従業員エンゲージメント:「会社が好きだ」 社会的存在意義関心・浸透あり/なしの比較(「従業員側の立場」回答者ベース)
図5. 従業員の心理的安全性:「急なトラブルがあっても、前に進むためのディスカッションができる」
社会的存在意義関心・浸透あり/なしの比較(「従業員側の立場」回答者ベース)
従業員の心理的安全性:「急なトラブルがあっても、前に進むためのディスカッションができる」社会的存在意義関心・浸透あり/なしの比較(「従業員側の立場」回答者ベース)
「エンゲージメントサーベイ調査」調査概要
  • 調査名称:

    エンゲージメントサーベイ

  • 調査機関:

    株式会社日経BPコンサルティング ブランド本部

  • 調査目的:

    ビジネスパーソンを対象に、社会的存在意義の浸透や関心、従業員のエンゲージメントや心理的安全性の相互の関係などを明らかにする。

  • 主な調査内容:
    • ・社会的存在意義の規定、浸透度、浸透に向けた施策に関する設問
    • ・エンゲージメント・心理的安全性に関する設問
    • ・労働環境実態、社内のコミュニケーション状況に関する設問
  • 調査方法:

    インターネット調査

  • 調査対象者:

    全国のビジネスパーソン(弊社提携パネル)

  • 調査期間:

    2022年10月4日~2022年10月11日

  • 告知方法:

    調査協力依頼メールを配信

  • 有効回答数:

    5,196人
    (社会的存在意義規定層。経営者・役員946人、会社員4,250人)。

この社会的存在意義規定層を抽出するにあたり、12,097人に対して、スクリーニング調査を実施

※自社研究用に、同様の調査を、ニューヨーク、パリ、上海でも実施

※本結果に関するホワイトペーパーをご希望の方は、こちらからお問い合わせください。
https://info.consult.nikkeibp.co.jp/l/651213/2022-11-27/6b18q

日経BPコンサルティング:日経BP全額出資の「調査・コンサルティング」「企画・編集」「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9000万円)

このリリースに関するお問い合わせ

株式会社日経BPコンサルティング ブランド本部
担当:大平、工藤
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