【オムロン ヘルスケア】歴史と成果をひもとく「デジタル社史」を制作

デジタル社史で挑戦の歴史を次世代へ 誰もが健康に生活する社会を切り開く

オムロングループでヘルスケア事業を担うオムロンヘルスケアは、分社後20年を機に創業時から積み上げてきた挑戦を記録する、デジタル社史を編さんしました。一人ひとりが健康ですこやかに生活できる社会を切り開いていく同社の歩みを将来に向けて継承する取り組みです。長期ビジヨン「Going for ZERO 予防医療で世界を健康に」の具体的な推進においてデジタル社史が果たす役割とは何か。同社広報部部長の富田陽一氏に伺いました。

電子血圧計の発売から50年
健康課題を解決してきた挑戦の歴史

寺山 創業者の立石一真氏がHealth Engineering(健康工学)という概念を提唱され、1973年に血圧計の第1号機を発売しました。2023年は50年の節目になりますね。

オムロン ヘルスケア グローバルコミュニケーション統轄部 広報部 部長 富田陽一氏

富田 オムロンは1933年の創業以来、事業を通じて社会的課題を解決し、社会の発展に貢献することで成長してきました。オートメーション機器のパイオニアとして事業の礎を固め、センシング技術を活用して公衆衛生や健康課題の解決にも挑戦してきたのです。

70年代は経済成長とともに生活習慣病が社会問題になり、予防に関するニーズが高まってきた時代です。当社も72年には、ニーズに対応すべく医家向け体温計の第1号機「電子体温計MC-320」を発売。73年には、電子血圧計「マノメータ式電子血圧計 HEP-1」を発売しました。オムロンのヘルスケア部門として健康医療機器やサービス事業を通じて健康維持・増進に貢献してきました。2003年にオムロン ヘルスケアとして分社してからは、「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」をミッションに、多くの製品やサービスを創出してきました。

寺山 今では家庭向け電子血圧計が普及しましたが、50年前に家庭で血圧を測る発想はどう生まれたのですか。

富田 当時、血圧は病院や健康診断で測るもので、家庭で測る習慣はありませんでした。しかし高血圧治療や日々の健康管理には、家庭で測った血圧が役に立つとの信念のもと、「家庭で血圧を測る」ことの重要性を啓発するとともに、新しい文化として根付かせるために医療現場からの信頼の獲得にも力を注ぎました。医師や専門家と連携し、家庭血圧測定の普及に向けた研究会を発足したり、多くの臨床研究に参画して有効性を確認してきました。血圧計としては、今も誰でも簡単に正しく測れる使いやすさと医療でも通用する精度にこだわり続けています。

従来は機器が事業の中心でしたが、現在は機器だけでなく測定データを活用したサービスにも事業が広がっています。家庭で測った血圧データを医療現場と共有したり、AI技術を活用して研究するなど、脳・心血管疾患の発症予防(ゼロイベント)の実現に取り組んでいます。

分社20周年の節目に公開した、オムロン ヘルスケアのデジタル社史

分社20周年の節目に公開した、オムロン ヘルスケアのデジタル社史

オムロンの前身である立石電機製作所でヘルスケア事業が発足した1961年から現在までの事業の変遷と未来への展望を、プロジェクトストーリーや数字などを軸にまとめている
20周年デジタル社史はこちら

過去の成果を客観的に評価し、
信頼を獲得してきたありのままの姿勢を発信

日経BPコンサルティング 代表取締役社長 寺山正一

寺山 健康課題の解決に資するという企業理念をどのように伝え、継承しているのでしょうか。

富田 オムロン ヘルスケアは「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」をミッションに掲げて、世界中に健康を届ける企業として課題解決に取り組んでいます。全社員が自分たちの働きを通じて世界中の人々の健康に貢献できるという誇りと責任を持って、真摯に製品やサービスを創造しています。

分社後20周年という節目を契機に、ヘルスケア事業発足からの歴史や実績、ソリューションなどを次世代に継承したい。そして、先人たちが連綿と受け継いできた 「チャレンジングな姿勢」と「これからも健康課題を解決していくという姿勢」を社内外に伝えることで、「全社員のエンゲージメント向上」にもつなげたいと考え、これまで社会に提供してきた価値をまとめた「デジタル社史」の編さんに取り組んだのです。

寺山 「デジタル」の社史であれば、今後のチャレンジも継続的に発信できますね。

富田 現在は分社後に入社した社員が70%以上を占めていて、多くの社員が分社前の歴史を体験していません。医療分野で事業を展開するためには「誠実」や「信頼」といったイメージも重要ですが、過去の取り組みを振り返ることで私たちが備える「チャレンジ」「イノベーティブ」「グローバル」という3つを再認識し、将来への成長の原動力としていくことは大切です。チャレンジの方法や利用する技術などは変わるかもしれませんが、新たなものを創出するために困難に立ち向かう創業以来の姿勢はこれからも変わりません。

寺山 弊社はそのデジタル社史の制作を支援させていただきました。

富田 「社史」というと、自分たちだけの視点で歴史を見てしまいがちです。貴社のようなメディアをグループに持たれる企業のフィルターを通すことで、過去の成果を客観的にひもといて、世の中に提供してきた実績や価値を冷静に評価することができました。将来に向けてチャレンジし続ける姿勢につながるコンテンツとしてまとめられたのです。

現在、オムロングループは長期ビジョン「Shaping the Future 2030」を推進中です。変化の激しい時代に、常にアップデートできるデジタルで社史を制作できたことが、これからの成長に向けた大きな成果です。

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