大学進化論
世界に開かれた東京工業大学の改革
- 相澤益男 著
- 4-6
- 224ページ
- 価格:1,728円(税込み)
- ISBN:978-4-86130-319-7
- 発行元:日経BP企画
- 発行日:2008/02/18
内容紹介
少子高齢化をはじめとする大学全入時代や第3者評価など、大学を巡る環境が激変している。高等教育機関として、いかに教育研究に付加価値を生み出し、優秀な人材を社会に輩出するのか。新たな領域を切り拓く技術の創出や、グローバル化する競争にどのように対応するのか。各大学は淘汰の時代を乗り越えるべく、様々な改革を推し進めている。
2004年4月には、国立大学が法人化されるなど、近年、「大学改革」という言葉を頻繁に耳にする。著者・相澤益男氏は2001年から2007年に学長を務め、2007年10月に学長を退任した後は、内閣府・総合科学技術会議の有識者議員として、日本の科学技術の将来を担う政策に携わっている。まさに大学激動の時期に大学を改革するポストに就いていたのである。同氏は本書の中で、「『創造性』を重んじ、『志を高く、世界を視野に、弛まず進化する』ことを常に心掛け、大学を進化・改革し続けてきた」と述べている。
各国が優秀な人材の育成と獲得にしのぎを削る中、その要となるのは国際競争力の強い大学・大学院である。知識は人の頭脳に帰属し、その頭脳を育むのは大学・大学院の役目であるからだ。既に優秀な頭脳のグローバル化は、米国、欧州、中国・インドをはじめとしたアジアで始まっている。
日本の大学改革は、欧米と比較して遅れをとってきた。本書では、相澤益男氏が実践してきた大学改革と、その根幹にある考えを5章立てで紹介する。大学改革の真髄がみえる一冊である。