大学ブランド力トップ3は、九州大学、熊本大学、福岡大学
「他大学にはない魅力」に琉球大学、「グローバル」は立命館アジア太平洋大学が首位
日経BPコンサルティング調べ 「大学ブランド・イメージ調査 2017-2018」(2017年8月実施)【九州・沖縄・山口編】

2017年11月29日

株式会社日経BPコンサルティング(東京都港区)は、11年目になる「大学ブランド・イメージ調査 (2017-2018)」の結果をまとめ、11月29日に調査報告書を発売した(調査実施は2017年8月)。全国9地域455大学について、各大学の認知やイメージなどを尋ねた。
【九州・沖縄・山口編(55校対象)】の大学ブランド力TOP3は九州大学、熊本大学、福岡大学。前回からの上昇率では、第1位が熊本大学、第2位が立命館アジア太平洋大学、第3位が鹿児島国際大学となった。

調査結果のポイント

大学ブランド力(49のブランド・イメージ項目の得票率を束ねて算出した総合スコア)
・九州大学、熊本大学、福岡大学がトップ3
・前回からの上昇率では、熊本大学が第1位、次いで立命館アジア太平洋大学、鹿児島国際大学と続く
その大学特有の魅力として
・「他大学にはない魅力がある」は琉球大学が第1位。調査実施期間中に来年度再編する「国際地域創造学部」設置が認可された
・因子分析による新因子「グローバル」では、立命館アジア太平洋大学が首位を獲得した

調査結果データ

《大学ブランド力》トップ3は、九州大学、熊本大学、福岡大学

九州・沖縄・山口編の55校における「大学ブランド力」第1位は、93.9ポイントを獲得した九州大学(表1)。第2位は熊本大学(71.3ポイント)、第3位には福岡大学(64.1ポイント)が続いた。

前回と比較すると、大学ブランド力上昇第1位は熊本大学で6.2ポイント伸ばした(表2)。第2位の立命館アジア太平洋大学は4.9ポイント、第3位は鹿児島国際大学で2.7ポイント伸ばした。

《大学イメージ》「他大学にはない魅力がある」は琉球大学が第1位

大学に関する49項目のイメージについて、それぞれの大学の得票率を見ると、各大学特有の魅力が見えてくる(表3)。「他大学にはない魅力がある」の第1位は琉球大学。2018年に法文学部と観光産業科学部を再編する「国際地域創造学部」の設置が調査実施期間中の8月に認可された。同校のWebサイトでは、この学部について「グローバルとローカルの視点を併せ持つ“産業振興・地域振興・文化振興”の人材を育成する」と述べられている。沖縄という独自文化、土地柄をいかす教育・研究がますます強化されることが期待されているといえる。なお、「個性的である」という項目についても第1位を獲得している。

《6因子分類》「グローバル」のイメージが強い大学のトップは立命館アジア太平洋大学

49項目のイメージを因子分析(※1)によって、関連性の高いイメージ群を6つの因子にグループ分けした(表4)。「グローバル(※2)」因子のトップは、立命館アジア太平洋大学で、この因子を構成する3つのイメージ項目に加えて「いま注目されている、旬である」「コミュニケーション能力が高い」でも九州・沖縄・山口編55大学中第1位を獲得した。自由意見からも留学生が多く、彼らとのコミュニケーションが活発であることが広く認知されており、これらの項目に対しての評価が強固なものとなっているといえる。また、同校のWebサイトで発表されている「メディア掲載」によると、調査実施時期の2017年8月は、2017年1月~8月で最も掲載が多い月となっていた。企業との連携協定、同校でのイベント、学生の活動の紹介など話題も多岐にわたっており、注目度も上がったと考えられる。

(※1)因子分析・・・多変量解析の分析手法の一つ。調査などから得られた観測変数(この場合、調査結果)が、どのような潜在的な変数(因子)から影響を受けているか探り出す手法。
本調査においては、49項目のイメージに対して、関連の強い項目を束ね合わせ、グルーピングする目的に利用した。

(※2)6因子・・・49項目のイメージを因子分析によって、「一流」「躍動感」「創造力」「グローバル」「地域貢献」「上品・誠実」に分類し、それぞれを構成するイメージ項目の獲得割合をまとめ偏差値化した。本リリースで紹介した「グローバル」を構成するのは、「留学生の受け入れが活発である」「国際交流が活発」「語学に長けている」の3つのイメージ項目である。

本調査では、大学ブランドを算出する49項目以外にも、大学の「認知率」や、口コミなどに影響される「入学推薦率」「採用意向率」などロイヤルティに関わる結果を客観的評価にまとめている。大学ブランドの浸透度合いに合わせた戦略的なコミュニケーション活動に、ぜひお役立ていただきたい。

「大学ブランド・イメージ調査2017-2018」
【東日本編】【首都圏編】【北陸・東海編】【近畿編】【中国・四国編】【九州・沖縄・山口編】

全国の主要大学計455校(医科大学や体育大学、短期大学などは除外)の「大学ブランド力」算出を目的としたインターネット調査。
日経BPコンサルティングの提携先調査機関の調査モニターを中心に、同地域に居住し、仕事をしている方(ビジネスパーソン)や、中学生以上の子どもがいる父母、教育関連従事者に回答を依頼。「地域産業への貢献度」や「研究施設の充実度」、また学生の「語学力」や「コミュニケーション能力の高さ」など大学や学生へのブランド・イメージ49項目を測定。それらから大学ブランド力(偏差値)を算出してランキング化した。調査設計や分析にあたり、企業ブランドおよび製品/サービスブランドの調査で実績のある「ブランド・ジャパン」で培ったノウハウを活用。調査するイメージ項目を洗い出した。調査期間は2017年8月2日~8月31日、本リリースで結果を掲載したビジネスパーソンの有効回答数は、2,774件(九州・沖縄・山口編)。2017年11月29日に地域ごとの調査結果をリリース。
(本リリースのURL:(https://consult.nikkeibp.co.jp/info/news/2017/1129ubj_6/

資料

表1 【九州・沖縄・山口編】大学ブランド力ランキング(ビジネスパーソンベース)TOP20
表1 【九州・沖縄・山口編】大学ブランド力ランキング(ビジネスパーソンベース)TOP20 クリックで拡大
表2 【九州・沖縄・山口編】大学ブランド力上昇ランキング(ビジネスパーソンベース)TOP3
表2 【九州・沖縄・山口編】大学ブランド力上昇ランキング(ビジネスパーソンベース)TOP3 クリックで拡大
表3 【九州・沖縄・山口編】各ブランド・イメージ項目で第1位になった大学(49項目:ビジネスパーソンベース)
表3 【九州・沖縄・山口編】各ブランド・イメージ項目で第1位になった大学 クリックで拡大
表4 【九州編】6因子別ランキング(ビジネスパーソンベース)
表4 【九州編】6因子別ランキング(ビジネスパーソンベース) クリックで拡大

ノミネート大学 九州・沖縄・山口編

山口県

山口大学、下関市立大学

福岡県

九州工業大学、九州大学、福岡教育大学、北九州市立大学、福岡県立大学、福岡女子大学、九州共立大学、 九州国際大学、九州産業大学、九州情報大学、久留米工業大学、久留米大学、西南学院大学、筑紫女学園大学 中村学園大学、西日本工業大学、日本経済大学、福岡工業大学、福岡国際大学、福岡女学院大学、福岡大学

佐賀県

佐賀大学、西九州大学

長崎県

長崎大学、長崎県立大学、活水女子大学、長崎ウエスレヤン大学、長崎外国語大学、長崎国際大学、長崎純心大学、 長崎総合科学大学

熊本県

熊本大学、熊本県立大学、九州ルーテル学院大学、熊本学園大学、尚絅大学、崇城大学

大分県

大分大学、日本文理大学、別府大学、立命館アジア太平洋大学

宮崎県

宮崎大学、宮崎公立大学、南九州大学、宮崎産業経営大学

鹿児島県

鹿児島大学、鹿児島国際大学、志學館大学、第一工業大学

沖縄県

琉球大学、名桜大学、沖縄国際大学、沖縄大学

■日経BPコンサルティング

日経BP社全額出資の「調査・コンサルティング」、「企画・編集」、「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9000万円)

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株式会社 日経BPコンサルティング
ブランドコミュニケーション部 渡邉 真由美

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