同居する母との関係は74.0%が良好。住居の形態によって満足度に差
~働く既婚女性と二世帯同居に関するアンケート~

2012年12月28日

日経BPコンサルティング(東京都港区)では、20代~40代の有職者のうち、夫の母親または自分の母親と同居している既婚女性を対象に、二世帯同居に関する満足度やメリットなどについて尋ねるアンケートを実施し、497人から回答を得た。

同居する母との関係は74.0%が良好。30代以下では83.1%に

夫の母親または自分の母親との関係(仲の良さ)を尋ねたところ、74.0%が良好派(「仲が良い」または「まあ仲がよい」と回答)だった。(図1

特に、30代以下に限ってみると、良好派の割合は83.1%に達する。義母との同居に限ってみても、30代以下では78.6%が良好派だった(40代では62.7%)。同居生活をうまくするために「やってくれるということには素直に甘える」(30代、会社員)、「必ずお礼を言う」(40代、団体職員)など日ごろ心掛けていることも多く寄せられた。

義母との同居において、良好派は不仲派に比べ「親の体調を心配して」や「家事・育児などで協力しあえるから」を、同居のきっかけとして挙げる比率が高かった。6歳以下の子供をもつ割合も大きい。良好派の中でも「仲が良い」と回答した人においては、半数以上が「同居してから仲は良くなった」と回答している。

同居後の変化としては、多くの人が「家族が増えいつも誰かがいる安心感が増した」、「子育ての環境がよくなった」、「安心して仕事に集中できるようになった」などと考えているようだ。(図2

図1 同居する母親との関係(単一回答)
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図2 母親との同居後に感じる変化(複数回答) ※上位15項目を表示
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住宅の形態によって同居への満足度に差

今回の調査では、夫の母親または自分の母親と同居している住居の形態は、96.8%が戸建住宅(自分も含めた家族名義の持ち家)だった。このうち、世帯による区分けがなく玄関・キッチン・浴室などの設備を共用している「融合二世帯」が71.9%、基本的に生活ゾーンは世帯ごとに独立しているが玄関は共用している「共有二世帯」が12.7%、建物はひとつだが世帯ごとに玄関・キッチン・浴室を設けて生活を分離している「独立二世帯」が8.7%だった。(図3

本調査では、回答者全体の59.2%が「同居してよかった」と回答しているが、特にセパレート型の二世帯住宅(共有二世帯または独立二世帯)居住者では、その割合が65.0%に及ぶ。「二世帯住宅では、お互いが助け合えるので良かった」(30代、会社員)、「困ったときに近くにいてくれて心強い」(40代、会社員)という声も寄せられた。

二世帯住宅を建てるにあたって配慮したことの上位は、「世帯ごとのプライバシー」(25.2%)、「耐震性」(22.9%)、「バリアフリー」(22.2%)など。(図4

自由意見からは「玄関を入ったら必ずリビングを通る導線にして、家族間のコミュニケーションが深まる工夫をした」(30代、会社員)、「子世帯に来客があったとき、親世帯のスペースを通らなくてもいいように設計した」(40代、派遣社員)など、様々な工夫を凝らしている様子が伺えた。

図3 同居する住居の形態(単一回答)
図1
図4 二世帯住宅を建てる際に配慮した点(複数回答)
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全調査項目は下記でご覧いただけます。

集計結果PDF(2.5MB)

調査概要

  • 調査対象:20代~40代の有職者のうち、夫の母親または自分の母親と同居している既婚女性
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査期間:2012年12月7日~12月11日
  • 回答者数:497件
  • 調査機関:日経BPコンサルティング