好感度・魅力度が高い企業、先月に続き第1位はソフトバンク「震災発生時の適切なゲスト対応」で東京ディズニーリゾートに注目集まる
―【震災後の定期調査】「企業名想起調査(5月度)」の結果を本日リリース―
2011年05月30日
株式会社日経BPコンサルティング(東京都港区)は、東日本大震災発生から2カ月が経った5月11日から18日にかけて、被災地や日本経済の復旧・復興のための企業による活動や支援、また、この事態に応じた形での広告や宣伝・広報活動を見聞きした結果、「好感を持った、魅力的に映った、高く評価した」企業を尋ねる「企業名想起調査」を実施した。思い浮かぶ企業を5つまで自由記入するインターネット調査で、有効回答者は850人。
1番多く記入された企業はソフトバンクで、企業名想起率(記入率)は、31.2%(表1)。
第2位はユニクロで17.1%。第3位はサントリーとヤマト運輸で、共に10.0%。
「ブランド・ジャパン」のプレ調査として、毎年9月に行う「ブランド想起調査」を、震災後の消費者意識の変化を追い、また、有事の際の企業広報のあり方を研究する際の基礎資料の収集を目的として、今年は4月から定期調査として毎月実施している。
5月調査の第1位は4月度に引き続きソフトバンクで、企業名想起率は31.2%。孫社長の個人資産寄付などに加え、同社長が提唱した全国規模での「大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設計画」に対する社会的貢献が想起理由に挙げられた。第2位はユニクロで17.1%。4月下旬から期間限定で実施した、ポロシャツの売上1枚につき100円を義援金として寄付するプログラムが評価された。第3位のサントリーは、テレビCMに対する好感のほか、「サントリー天然水(南アルプス)」を救援物資として提供したことが、またヤマト運輸は、宅急便1個につき10円を義援金に回す活動や、物流網復旧に向けて現地のセールスドライバーが尽力したことなどが想起理由として挙がった。
今回の調査では、第9位に東京ディズニーリゾートがランクインした。企業名想起率は3.3%。東京ディズニーリゾートの地震発生時の様子がメディアなどで取り上げられ、現場で働くキャストの適切なゲスト対応が話題となった。弊社の「ブランド・ジャパン2011」の結果では、運営元のオリエンタルランドが、「企業の人材力」ランキングで第1位となったが、まさにこのデータを証明した形となった。トップの決断力から、従業員一人ひとりの取り組みまで、様々な形での支援活動の広がりが、今回調査のデータでも明らかになった。
(吉田健一=日経BPコンサルティング ブランドプロジェクト・マネージャー)
表1 「企業名想起率」ランキング TOP40 (PDFファイル:108KB)
ブランド・ジャパン: 国内のブランドを消費者とビジネス・パーソンが評価する、日本最大のブランド評価調査プロジェクト。2001年に第1回調査を実施し、今年は11回目。調査は、消費者の立場から回答を求める「コンシューマー市場(BtoC)編」(調査対象ブランド1000件)と、ビジネス・パーソンの立場から回答を求める「ビジネス市場(BtoB)編」(同500件)とから成る。
日経BPコンサルティング: 日経BP社全額出資の「調査・コンサルティング」「企画・編集」「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業(平成14年3月1日設立。資本金9000万円)。