「従来のマーケティング手法に限界」 営業担当者が危機感を示す

2015.10.26

コンテンツマーケティング

本当に使えるABMへの道
従来のマーケティング手法に限界を感じているのは、マーケティング担当者よりもむしろ営業担当者…。日経BPコンサルティングが行った調査で、このような事実が明らかになりました。

いま、企業ではデジタル・マーケティングやコンテンツマーケティングにどのように取り組んでいるのでしょうか。日経BPコンサルティングでは2015年9月28日~30日、マーケッター、営業担当者などを対象に調査を行いました。今回から4回にわたり、調査結果の分析記事をお届けします。

このアンケート調査から、マーケティング職の人より、営業現場の人ほど、従来のマーケティング手法には少なからず限界があると感じており、デジタル・マーケティングの重要性が認識されている。リードを受け取ってお金につなげる立場の回答者ほど、従来のマーケティング手法の限界を肌身に感じているということが明らかになりました。

また、回答者の三分の二が、コンテンツマーケティングをすでに実施、取り組む予定、取り組むかどうか検討中と回答し、具体的な動きを始めていることもわかりました。

図1 従来からのマーケティング手法は現在効果を発揮しているか
従来のマーケティング手法には少なからず限界があって、デジタルマーケの重要性が認識されている
従来からのマーケティング手法は現在効果を発揮しているか

まず、「あなたの勤務先で従来から実施してきたマーケティング手法は、現時点においても効果を発揮していると思いますか」という問いに対して、「効果を発揮している(とてもそう思う・ややそう思う)」という回答(48.0%)よりも、「効果を発揮していない(あまりそう思わない・まったくそう思わない)」という回答(52.0%)が4.0ポイント多くなっていました(図1)。従来のマーケティング手法に対して疑問をいだく声は、予想外に大きいことがわかります。

また「効果を発揮していない」と考えている人が、「マーケティング職」よりも「非マーケティング職(経営系部門、営業系部門)に多いことがわかります。つまりマーケティング職の人より営業現場の人ほど、従来のマーケティング手法には少なからず限界があると感じており、デジタル・マーケティングの重要性が認識されていることがわかります。

リードを受け取ってお金につなげる立場、より現場に近い立場の回答者ほど、従来の手法の限界を肌身に感じている様が浮き彫りにされた結果となりました。

デジマの重要性は誰もが認識

図2 デジタル・マーケティングへの取組状況と社内の認識
デジマの重要性は誰もが認識しており、マーケティング活動の絞込みや効率化、短期間化の点でも期待されている
デジタル・マーケティングへの取組状況と社内の認識

次に、「デジタル・マーケティングへの取組状況と社内の認識」については、図2のような回答が出ています。

このようにデジタル・マーケティングについては、全体の72.4%が重要と回答し、デジマの重要性は誰もが認識しているようです。「重要とは思わない」という回答は27.5%に過ぎませんでした。職種別に見ても、マーケティング職で76.9%、営業職で73.8%が重要と回答しています。

特に、マーケティング活動におけるターゲット絞込みや効率化、短期間化の点で、デジタル・マーケティングの活用が期待されているようです。

期待感は実際の取り組みにも表れていて、「既に取り組んでいる」と「今後取り組む予定」は45.5%、「取り組むかどうか検討中」(27.9%)を合わせると、73.4%の回答でデジタル・マーケティングへの取り組みに向けた具体的な動きを見せていました。

コンテンツマーケの重要性も認識している人が多い

図3 コンテンツマーケティングへの取組状況と重要性認識
コンテンツマーケも、デジタルマーケほどではないが、重要性を認識されている
コンテンツマーケティングへの取組状況と重要性認識

コンテンツマーケティングについては、企業としての取り組みには「既に取り組んでいる」と「今後取り組む予定」が34.0%、「取り組むかどうか検討中」が31.3%で、約三分の二がコンテンツマーケティングについても具体的に動いていることがわかりました(図3)。57.9%が、勤務先でのコンテンツマーケティング活動を重要だと認識していると回答し、重要とは思わない(42.1%)を15.8ポイント上回りました。重視の度合いとしては、デジタル・マーケティング全体には及ばないものの、コンテンツマーケティングの重要性の認識は高いことがわかりました。

このアンケート調査は、企業等におけるデジタル・マーケティングやコンテンツマーケティングへの取組状況を明らかにする目的で、マーケティング職のほか非マーケティング職で経営や営業、その他部門の勤務者を含む企業等におけるマーケティング活動の関与者を対象に、日経BPコンサルティングが企画し、実施したものです。2015年9月28日~30日に、700人から回答を得ました。

連載:デジタルマーケティングの意識調査

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