周年を機に創業者の考えを理論化(1)

アクティオ創業者 小沼理論「経営者とは」前編

2018.02.05

周年事業

  • アクティオ小沼光雄

    株式会社アクティオ 代表取締役社長(現・代表取締役会長) 小沼 光雄

2017年設立50周年を迎えたアクティオ。同社では周年を機に創業者・小沼光雄氏の知の体系化、見える化を実施し、ビジョンの浸透を社員に促した。当連載ではその「アクティオ50周年史」に掲載された「小沼理論 創造のセオリー」を再録。売り上げ2400万円の機械修理会社から、いまやグループ全体で約3000億円企業へと成長させた源泉を紹介する。

第1回は、経営者とは? 会社においてどういう存在であるべきか。不可欠な能力や考え方、社会との関わりについて考える。


企業を成長させる経営者の資質

アクティオはターニング・ポイントを迎えるたびに“建機レンタル”“レンサルティング”“M&A”という従来の業界の常識を打ち破るイノベーションによって
飛躍的な成長を実現。さらに業界の先駆者として“IoT活用”に乗り出し、未知の領域を切り拓く新たなビジネスを構築していく。

時代の流れ・市場変化

1964年創業。資本金3万円とたった3人の従業員からのスタートだった。そこから50余年にわたって業績を伸長させ続け、設立初年度わずか2400万円だった売り上げは50年を経た2017年現在、アクティオグループ全体で約3000億円に達しようとしている。

この飛躍的な成長を成し遂げたカギが、ターニング・ポイントごとに実現してきた「新たな価値と市場の創造」にある。機械の修理業者から日本に存在しなかった“建機レンタル”という業態を開拓し、その高効率なビジネスモデルと確かな技術力によって市場を確立。やがて、付加価値の高いコンサルティングを組み合わせた“レンサルティング”という新しい概念を打ち出して一気に業績を伸ばしていく。

建機レンタルで圧倒的なシェアを獲得した後も“M&A”によって商材とネットワークを拡大。そして、“IoT活用”によってアクティオは未来に向け、さらなる進化を遂げようとしている。

決断力とインスピレーションの源泉

決断力とインスピレーションの源泉

経営者の最も大きな役割=決断。さまざまな局面で下した重大な決断が、アクティオにイノベーションをもたらし、進化へとつながった。その決断力とインスピレーションを生み出すものが、「緊張感を持った目標設定」「99.9%のパースピレーション(perspiration)」「市況判断」だ。

この3つを常に意識しながら、愚直なまでにひたすら考え続けることだけが、企業の将来を左右する革新的な意思決定につながる。

次回、アクティオ創業者 小沼理論「経営者とは」後編に続く

小沼 光雄

アクティオ 代表取締役社長(現・代表取締役会長)
小沼 光雄(こぬま・みつお)

株式会社アクティオ代表取締役会長兼CEO。大学卒業後、大手建設会社に入社。技術者として活躍したのち、独立。1台の水中ポンプを顧客に貸し出したことがきっかけとなり、レンタルが秘めるビジネスの可能性に気づき、建設機械レンタルを開始。