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周年事業研究員が語る周年事業ソリューション(6)

「企業DNA」は、らせん形?

  • 2019年01月07日
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「企業DNA」は、らせん形?

周年事業プロジェクトのポイントを解説する本連載。今回は「きめる」フローの「企業DNAの体系化」を解説します。周年を機にビジョンやミッションを見直すときに、企業DNAの体系化は有効です。事業承継に課題があるケースでも役に立ちます。周年事業ラボの研究員に企業DNAの体系化のポイントを聞きました。

松﨑祥悟

お答えする研究員
周年事業ラボ・コンサルタント
松﨑祥悟

企業DNAとはどんな形をしているのでしょうか。

企業DNAは、その企業に染み込んでいるビジョンやミッション、社風、ビジネスの方法論であり、どこかに保管されているような物体ではありません。もちろん、本物のDNAのように、らせん形をしているわけでもありません。

創業間もないころは、創業者が企業を引っ張り、トップの考えがそのまま企業のDNAになります。ただ、年月がたつと企業は変化します。事業自体が変わっているケースもあります。それでも残る、ビジョンやミッション、社風、ビジネスの方法論が企業DNAとして次代に引き継がれていきます。

企業DNAが目に見える物体ではないとしたら、どうやって次代に引き継げばよいのでしょうか。

企業DNAは物体ではありませんが、ビジョンやミッションの文言、社風を表すキーワードのように、言葉になっているものもあります。現在、ビジョンやミッションを作成している企業は多いと思います。これらを今一度見直してください。本当にそれらが企業DNAとして伝えたいものなのか、経営者とともに再考しましょう。

創業者や創業メンバーが存命の場合、創業時を知る人たちにヒアリングを行い、もう一度原点を確認します。自社の存在意義や目標、創業時から続く社風などを聞き出します。同時に、これまでの事実も時系列で整理します。現状との共通項を読み解くためには、ヒアリング内容と、時系列の事実を年表形式でマッピングすると、わかりやすく整理できます。企業の歴史の中で今に続くもの、続いていないものが明確になれば、自社の根底にある企業DNAも浮かび上がってきます。このようにして抽出した企業DNAを、新しいビジョンの文言に落とし込んだり、改めて自社の目標を定め直したりして、まとまった体系にしていきます。

創業者、創業メンバーへのヒアリングは第3者に行ってもらうのが有効です。社員だと社内の力関係が影響し、うまく話を引き出せないケースもあります。

事業承継に困っています。創業者が培ってきたノウハウを社内に伝えられず、ノウハウが失われていくのではないかと危惧しています。

このケースでも創業者へのヒアリングが有効です。ノウハウをしっかりと聞き出し、次代に伝えられるよう文言や図にします。特に、図版化すると、一目でノウハウがわかるようになります。

ノウハウの図版化の例

決断力とインスピレーションの源泉(アクティオ創業者 小沼理論)
アクティオ創業者 小沼理論「経営者とは」前編から抜粋

図にするには、創業者が無意識に行っているノウハウをしっかり引き出す必要があります。さらに、それを理解して図解・図式化する力も欠かせません。できればインタビューや編集経験のある人材に協力を求めましょう。

周年事業ラボでは、診断貴社の周年事業プロジェクトについて診断ソリューションを用意しています。「体制面」「リソース面」「戦略面」の観点から貴社のプロジェクトの課題を分析します。

診断を希望される方は、「お問い合わせフォーム―お問い合わせ内容」に「周年事業診断申し込み」と記載してご連絡ください。

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