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周年事業研究員が語る周年事業ソリューション(4)

「未来年表づくり」で人ごとから自分事へ

  • 2018年10月22日
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「未来年表づくり」で人ごとから自分事へ

前回は「きめる」フローの「ブランドコンセプトの設定」について解説しました。連載第4回は、同じく「きめる」フローの「未来年表づくり」を紹介します。周年を機に、自社の未来年表をつくってしまおうというものです。従業員を巻き込んで未来年表をつくれば、組織の将来を自分事として考えられるようになります。また、思いもしなかった素晴らしいアイデアが出てくるケースもあります。未来年表づくりのポイントを周年事業ラボの研究員に聞きました。

松﨑祥悟

お答えする研究員
周年事業ラボ・コンサルタント
松﨑祥悟

未来年表とは何でしょうか。

自組織の未来予測年表(中長期計画)のことです。中長期計画は多くの組織が作成します。しかし、5年後、10年後に本当に有効な計画になっているでしょうか。現状の事業構成の延長で中長期計画を作成していないでしょうか。5年後、10年後に今の市場環境のままという状況はあり得ません。

未来年表は、市場や技術の未来予測に基づいて、自組織の未来像を年表形式で記載したものです。1年後には市場が変わるからサービスをこう変更する、3年後には技術革新がここまで進むから既存サービスは廃止される、5年後には新事業を創出しているなど、自組織の具体的な未来像を年表形式で制作します。

周年事業では自組織の過去の整理に意識がいきがちです。周年事業を過去の整理にとどめず、未来像を描く機会とすれば、組織を永続させるための未来構築プロジェクトにグレードアップできます。周年は未来を考える絶好のチャンスとなります。

未来年表はどうやってつくるのでしょうか。
具体的な未来予測を基にして、幹部候補生で自社の未来を話し合ってもらいます。ワークショップ形式のアイデア出しが有効です。ファシリテーターの進行のもと、未来に予測される出来事から逆算して、自組織の成長戦略を描いてもらいます。従業員に組織の将来を自分事として考えてもらうのです。
活発な意見が出ると楽しそうですね。ワークショップのポイントを映画の名セリフで言ってみてもらえますか。
「Back to the future!」
1980年代の名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ですね。
未来年表は、現在の延長ではなく、未来の姿から逆算してつくるのがポイントです。現状の仕事を膨らませようとするだけでは、なかなか新しい発想が出てきません。未来の市場では何が必要とされるのか、未来の技術革新から脅かされるサービスが何か、未来像を実現するにはどんな戦略を立てるべきなのか。未来から逆算して、今後のステップを導き出すのです。これを「Backcast思考」といいます。詳しくは『予測できない未来を予測しなければならない理由』を読んでみてください。
ワークショップで従業員からいいアイデアが出る気がしません。

普段、あまり主張しないタイプの従業員でも、心の中でさまざまなアイデアを持っているものです。話す場がない、または話せる雰囲気ではないだけで、自由に話せる場があれば、どんどん意見が出てきます。ワークショップは従業員が率直に未来について意見を交わす場にしてください。肩書や部署の力関係を可能な限り排除すれば、自由に意見を述べられる雰囲気にできるでしょう。従業員が組織の未来を人ごとでなく自分事として考える機会にするのです。

公開可能なアイデアを周年誌に掲載すると、ブランド向上に寄与できます。組織内外に未来年表を示せば、未来を真剣に考えている組織だとステークホルダーに認知されます。

次回は周年事業の定番ともいえる「つくる」フローのソリューションについて研究員に聞きます。

「しらべる」「きめる」「つくる」「つたえる」の4フローの詳細はこちら

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