[独自調査から考える]現役世代は親の介護をどう考えているのか
<調査概要>
「親の介護問題への意識調査」
実施期間:2024年5月8日~5月14日
対象:全国のビジネスパーソン(※)
回答数:有効票3206人。
(※)「日経ID」保有者
自分事になっていない「親の介護」
全国のビジネスパーソンに親や親類の介護の準備をどの程度進めているかについて尋ねました。本人の意向を確認したり、本人が準備をしたりと準備を進める人がいる一方、「何もしていない」と回答する人が53.9%と過半数を占めました。介護の準備は親が大病するなどの問題が起こってからではなく、事前に備えていくことが重要です。親の介護は他人事ではないこと、これを理解するのがまずは必要なのではないでしょうか。
親や親類の介護、将来について、どの程度準備を行なっていますか。
(複数回答、n=3206)
医師やケアマネのアドバイスを求める
いざ親の介護の準備を進めようとしても、いかにして親へ施設の入居を薦めるかも課題の1つです。親や親類に施設の利用を促す際、どのような材料があると説得しやすいかについて聞きました。「医師やケアマネジャーが勧めてくれる」(43%)、「費用面などの心配ごとを相談できる人(老人ホーム側のスタッフなど)が訪問して説明してくれる」(34.6%)と介護や医療の専門家のアドバイスを必要していることが分かります。
あなたが親や親類に老人ホームなどの施設の利用を促す場合、どんな材料があると話しやすいですか。
(複数回答、n=3206)
注目の「サ高住」、選択肢に上がらず
近年注目されている1つが「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」です。2011年のサ高住制度開設以来、サ高住の登録数は右肩上がりで、2024年9月末時点で8311棟、28万8424戸となっています。サ高住に親や親類を入れる選択肢の有無について尋ねたところ、「考えたことがない」(35%)が最も多く、選択肢にすら上がっていないのが現状です。「興味がある」(23%)も一定数いますが、多くの人がサ高住について、そもそも情報や知識がないことが予想されます。
「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」に親や親類が入る選択肢はありますか。
(n=3206)
利用者や家族と介護事業者とのコミュニケーション支援も
前述のように、直面する親の介護問題を自分事化できていない人が多くいます。たとえば介護事業者であれば、利用者やその家族に向けて、認知度を高めるための継続的なアプローチが必要でしょう。
日経BPコンサルティングでは、冊子から、コーポレートサイトをはじめとするデジタルメディア、冊子とデジタルとのハイブリッド運用、PDCAサイクル構築に欠かせない調査・分析業務まで手掛けています。介護や医療の知見を有するスペシャリストが、介護事業者の情報発信、利用者とのコミュニケーションもお手伝いします。
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