<働き方に関する意識調査>
実施日:2021年5月
対象:国内の20歳~70歳の男女
有効回答数:3458件
再雇用ビジネスパーソンのホンネ
再雇用で働き始めることは、新たなスタートラインに立つことといえます。ただ、いざスタートしてみると、立場の変化や報酬の差など厳しい現実にとまどう方も多いようです。実際に再雇用制度で働いている皆さんに、定年前と定年後の仕事に対するモチベーションを伺ってみました。
結果は34.8%が「定年前と変わらない」と回答。ただし、モチベーションが下がっていく数値を合計すると52%と半数以上の方が、定年前よりモチベーションが下がっていると感じているようです。
「現在、再雇用について感じること」で一番多かったのは「給与が業務の内容や業務量に見合わないと感じる」が全体の41.8%、次いで「モチベーションが上がらない、下がった」が28.4%という結果になりました。仕事量は多い、または変わらないのに給与が減りモチベーションがなかなか上がりにくいという現実が見えてきます。
また仕事を続ける上で大切な健康面については「再雇用前より体力の低下を実感する」が23.2%、「再雇用前より心身の不調を感じる」が6.1%となり、再雇用後に健康に不安のある方が約30%という結果です。
一方、ポジティブな回答が多いのも印象的です。「業務量が減って楽になった」が20.3%、「自身の経験やスキルを存分に生かせていると感じる」が20.8%で、合わせて41.1%の人が再雇用の働き方を前向きに受け止めていました。
自由回答のなかには「若年層と比べると年齢差が有り、若い社員と同等のスキルを保とうと努力している。楽しい!」「個人的には自分の経験を若い方達のサポートやヘルプとして活かしたいと考えて働いているので、楽しんでいます」という意見もありました。
60歳以下、ビジネスパーソンのホンネ
アンケートによると7割以上の方が再雇用の皆さんと働いています。60歳以下の方は働く現場でどんなことを感じているのでしょうか。
「再雇用の方の困った影響」については「なんとなく気を遣ってしまう」が27.5%、「デジタルツールに対応できず、それをサポートするのが負担である」が15.4%。「上から目線の言動がある、指示に従ってくれない」14.6%については、再雇用者のマインド・リセットがスムーズに行われていない可能性も伺えます。
「再雇用の方がいることによる良い影響」については60.6%の方が「“1社員”として戦力になってくれている」と回答。32.6%が「仕事についてのアドバイスをくれる」、31.7%が「業務スキル・技能を教えてくれる」という結果になりました。16.5%の方が「従来の取引先との関係を維持・強化してくれる」という回答については、60歳以下の方が“心強い先輩”に支えられて業務にあたっているという印象です。
自由回答として「経験とスキルが活用できるので再雇用はもっと促進すべきだと思う」「戦力になるのであれば年齢は関係ない」という意見とともに、誰にでも訪れることとして「自分ももうすぐその年齢なので参考になる」「自分ごととして考えたい」という方もいました。
再雇用をスムーズに進めるために
再雇用についての教育制度がある会社については「e-ラーニング」が27.7%、「セミナーや講習など」の26.7%と合わせると54.3%と半数以上。しかし52.7%の会社に教育制度がありませんでした。60歳以上の働き手のマインド・リセットを後押しし、安定して働き続けられる環境を整えるためにも再雇用の教育制度を活用してほしいと思います。
コンテンツ本部
Re-START eラーニング制作チーム
定年後、再雇用を迎えたシニア社員への導入教育のためのeラーニングを制作するチームです。シニア層ライフデザインの第一人者とともに、シニア社員が前向きな気持ちでキャリアの新たなスタートを切るお手伝いをします。再雇用者が、これまでとは異なる立場で働くのだという意識の転換を図り、周囲の期待や要望を理解し、貴重な戦力として長く貢献してもらうための導入教育は欠かせません。シニア社員の熟年力を御社の力に変えるために、ぜひお気軽にお問い合わせください。