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最も解説や意見を聞いてみたい人物は誰? コメンテーター、解説者の人気ランキング

「インタビューを読みたいスポーツ選手は誰か?」に続き、ビジネスパーソンに「解説や意見を聞いてみたい人物」を聞いた。圧倒的な1位となったのは、池上彰氏。何より語り口の“分かりやすさ”が支持されたようだ。今回は、「解説や意見に興味がない、好きではない」というネガティブな評価も含め、回答者の冷静な判断を反映したランキングを紹介する。


人気面でも“池上無双”!

 テレビのニュース番組やワイドショーで、VTR、ニュース報道を受けて「○○さん、何か一言」と解説を求められるコメンテーター、解説者。番組によってはメインキャスターがそのまま意見を述べるが、大抵の番組では「ご意見番」の役割を担う出演者がいる。

 扱うニュースや情報自体は似た内容となるだけに、番組としてのスタンスや個性を左右するのはコメンテーターや解説者になる。その人気、支持についてアンケートを行った結果、1位は「やはり」と言ってよいだろう、池上彰氏だった。

<解説や意見を聞きたい、読みたいと思うコメンテーター、解説者(全体)>
1位:池上彰(ジャーナリスト)
2位:森永卓郎(経済評論家)
3位:辛坊治郎(ニュースキャスター)
4位:尾木直樹(教育評論家)
5位:姜尚中(政治学者)
6位:宮崎哲弥(評論家)
7位:手嶋龍一(外交ジャーナリスト)
8位:寺島実郎(評論家)
9位:やくみつる(漫画家)
10位:勝谷誠彦(コラムニスト)

日経BPコンサルティング調べ 調査実施2014年4月9~13日(以下、同様)

 池上氏は回答者の約半数から支持され、すべての年代でトップ支持という圧倒的な信頼を得ている。森永卓郎氏、辛坊治郎氏、尾木直樹氏ら続く上位が「興味がない、好きではないランキング」にもランクインしたのに対し、池上氏は圏外(15位)という圧倒的にポジティブな支持が明らかになった。

 回答に添えられたコメントでは、「分かりやすい」という評価が非常に多く、解説者として求められる役割に、しっかり応えていることが支持の背景にあるようだ。ネガティブな意見でも「当たり前のことを言う」という、理解しやすさを裏返した評価が見られただけだった。一方で、「いろんな番組に出すぎている」「分かりやすすぎて疑ってしまう」という意見もあり、メディア側の「池上頼り」に冷ややかな視点も見られた。

 興味深いことに、回答に添えられたコメントの数で池上氏を上回ったのが、勝谷誠彦氏と宋文洲氏。勝谷氏には「ぶれない」「こびない」「独自性がある」、宋氏には「グローバルな視点」「日本人とは違う意見」という支持理由が述べられており、実数こそ少なくても熱い支持層のいることが伺われる。

年齢層や性別で支持は変わるのか?

 39歳以下の回答者に絞った集計では、齋藤孝氏、岸博幸氏などが上位に入ったものの、大きな順位の変化はない。ネットでの発信力が強い若手論客も、下剋上は起こせなかった。テレビやラジオといった従来型のマスメディアの影響力は、まだまだ大きいようだ。

<解説や意見を聞きたい、読みたいと思うコメンテーター、解説者(30代以下)>
1位:池上彰(ジャーナリスト)
2位:尾木直樹(教育評論家)
3位:森永卓郎(経済評論家)
4位:宮崎哲弥(評論家)
5位:辛坊治郎(ニュースキャスター)
6位:齋藤孝(教育学者)
7位:姜尚中(政治学者)
8位:手嶋龍一(外交ジャーナリスト)
9位:勝谷誠彦(コラムニスト)
10位:岸博幸(慶応義塾大学大学院教授)

 「意見を聞きたくない、好きではないランキング」では、テリー伊藤氏ややくみつる氏といった“本業ではない”人物が上位に。しかし、「聞きたい、読みたい」の自由回答では、マツコ・デラックス氏やビートたけし氏を指名する声が多かったこともあり、専門家ではない出演者の必要性も見え隠れする。

<解説や意見に興味がない、または好きではないコメンテーター、解説者(全体)>
1位:テリー伊藤
2位:やくみつる(漫画家)
3位:森永卓郎(経済評論家)
4位:辛坊治郎(ニュースキャスター)
5位:香山リカ(精神科医)
6位:江川紹子(ジャーナリスト)
7位:小島慶子(タレント、エッセイスト)
8位:勝谷誠彦(コラムニスト)
9位:尾木直樹(教育評論家)
10位:姜尚中(政治学者)

 「好きではない」コメンテーター、解説者で、女性のランクインが目立ったことも気になる。回答者の7割が男性ということもあろうが、女性に絞った集計でもランキングの傾向はあまり変わらなかった。

「池上枠」と対立しない人材とは

 調査では、43人の実名を選択式とし、自由回答も可として調査を行った。1位となった池上氏に次ぐ数を集めたのは「この中にはいない」「分からない」である。このことから、ランキング上位の人物でなければ、解説者やコメンテーターの個性は、番組においてもあまり意識されていないようだ。名前や肩書きを気にとめ、記憶されることがあまりないのが実態なのだろう。逆に言えば、名前や肩書きに左右されず、そのときの発言内容によって支持も批判もする、という健全な反応の表れでもある。

 池上氏が得た全幅の信頼は、しばらく揺るぎそうにない。解説だけでなく、番組進行やインタビューまでこなせるマルチなスキルは驚異的だ。池上氏への「対抗馬」あるいは「ポスト池上」を狙って、やたらに「分かりやすさ」を打ち出したタレント性のある人材を起用しても、簡単にはこの圧倒的な支持を超えられそうにない。

 現時点では、勝谷氏や宋氏のように独自の発言やコメントをすることで熱い支持を得ている人物のほうが、番組の個性や特色を出す上で貴重だと言える。ただ、「ぶれない」考えを持っていないと、「大声で過激なことを言う」「うるさいだけ」「偉そう」などのコメントが寄せられたテリー伊藤氏の評価に近づきかねない……。

 そのほか、調査結果からは「女性支持」「若者支持」を強く打ち出した解説者が不在なことが伺える。かつての田島陽子氏のように、女性の立場を強く主張するコメンテーターが出てきてもいい。男性・中高年が中心の社会や番組をあえて攻撃し、話題を喚起するようなパワーのある「対立候補」の枠は、多数の番組で空席になっている。

今野 旬一郎

営業開発本部 営業開発部 次長

横浜翠嵐高校、立教大学社会学部を卒業後、学研に入社。「週刊パーゴルフ」記者や、モノ雑誌「GetNavi」など多数の雑誌の広告プロデュースに携わる。日経BP社では、「日経ビジネス」など経営者向けメディアの広告を担当、現在、日経BPコンサルティングにて企業向けのカスタムメディアのプロデュースを行なう。

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