大学ブランド力上昇率第1位は中京大学、第2位に金沢大学 ブランド力トップ3は、名古屋大学、金沢大学、南山大学
「大学ブランド・イメージ調査 2014-2015」 【北陸・東海編】
2014年11月28日
日経BPコンサルティング(東京都港区)は、8年目になる「大学ブランド・イメージ調査 (2014-2015)」の結果をまとめ、11月28日に調査報告書を発売した。全国9地域455大学について、各大学の認知やイメージなどを尋ねた。本リリースは、【北陸・東海編65校】の「有職者からの回答結果」に関するものである。
【北陸・東海編】の大学ブランド力TOP3は名古屋大学、金沢大学、南山大学。前回からの上昇率では、第1位が中京大学、第2位が金沢大学となった。
調査結果のポイント
- ■ 大学ブランド力(49のブランド・イメージ項目の得票率を束ねて算出した総合スコア)
- ・名古屋大学、金沢大学、南山大学がトップ3
・前回からの上昇率では、中京大学が第1位 - ■ その大学「ならでは」の魅力として
- ・「いま注目されている」「キャンパスに活気がある」など7項目で中京大学が第1位
・「親しみが持てる」「誠実である、正直である」は静岡大学が第1位
【調査結果データ】
■ 《大学ブランド力》 トップ3は、名古屋大学、金沢大学、南山大学
北陸・東海地方の主要大学65校における「大学ブランド力」第1位は、92.4ポイントを獲得した名古屋大学(表1)。第2位は金沢大学(68.9ポイント)で、「地域産業に貢献」「勉強、研究に熱心である」などの評価が上がり、前回から4.2ポイント伸ばした。続いて第3位は南山大学(68.2ポイント、私立大学では第1位)。なお、公立大学の中では、名古屋市立大学が第7位ともっとも高い順位になった(59.3ポイント)。
また、前回と比較すると、中京大学が5.7ポイント伸ばし(表2)、大学ブランド力ランキングでも第5位に入っている。
■ 《大学イメージ》 「キャンパスに活気がある」中京大学、「親しみが持てる」静岡大学
大学に関する49項目のイメージについて、それぞれの大学の得票率を見ると、各大学「ならでは」の魅力が見えてくる(表3)。今回の調査では、上昇率で第1位になった中京大学が、「いま注目されている、旬である」「キャンパスに活気がある」など7項目で第1位を獲得した。2014年に開学60周年を迎えた中京大学では、スポーツでの知名度に加え、改革を進める組織の姿勢に対して評価の声が上がっている。静岡大学は「親しみが持てる」「誠実である、正直である」の項目で第1位、「語学に長けている」「グローバル/国際交流が活発」など国際性を評価する項目では南山大学が第1位となった。
■ 《認知経路》 ブランド力上位校では、「新聞記事」「テレビ番組」の影響が大きい
大学ブランド力を形成する情報はどのようなメディア、認知経路からの影響が大きいのか。北海道編を除く全地域の大学を、各地域の大学ブランド力上位5位までの大学と、6位以下の大学の2つのグループに分け、認知経路全体の中で各手段が占める割合を算出した(表4)。
結果を見ると、上位5位までの大学グループは、「テレビ番組」「新聞記事」「ニュースサイト」などの割合が高い。いわゆる、アーンドメディア(Earned Media)と呼ばれる信用や評判を得るメディアである。一方、6位以下の大学グループは、「新聞広告」「交通広告・ポスター」などの割合が高く、ある程度広告費用を投資するペイドメディア(Paid Media)を活用することで認知や理解の向上を進めていることがわかった。なお、「ホームページ」などに代表される、自校で所有して情報発信をするオウンドメディア(Owned Media)の割合には、あまり差が見られない。
どのメディアも非常に重要な発信手段であり、自校がどの程度知られているか、誰に向けて何を発信するかによって使うべきメディアを選ぶ必要がある。その中で、上位校の認知経路として割合の高かったアーンドメディアや口コミは、ファン層の拡大やロイヤルティの醸成に一役買う。今こそ学内でその活用法を議論し、大学の「らしさ」を上手に伝えていきたい。
「どのような魅力」を「どのような手段」で発信するか、本調査結果では現状の客観的評価が明らかになっている。今後の戦略的広報活動に、ぜひお役立ていただきたい。
「大学ブランド・イメージ調査2014-2015」【東日本編】【首都圏編】【北陸・東海編】【近畿編】【中国・四国編】【九州・沖縄・山口編】
全国の主要大学計455校(医科大学や体育大学、短期大学などは除外)の「大学ブランド力」算出を目的としたインターネット調査。
日経BPコンサルティング調査モニターを中心に、同地域にお住まいのお仕事をお持ちの方(有職者)や、中学生以上の子どもがいる父母、教育関連従事者に回答を依頼。「地域産業への貢献度」や「研究施設の充実度」、また学生の「語学力」や「コミュニケーション能力の高さ」など大学や在学生へのブランド・イメージ49項目を測定し、それらをまとめた大学ブランド力(偏差値)を算出してランキング化した。調査設計や分析にあたり、企業ブランドおよび製品/サービスブランドの調査で実績のある「ブランド・ジャパン」で培ったノウハウを活用し、調査するイメージ項目を洗い出した。調査期間は2014年8月6日~8月31日、本リリースで結果を掲載した有職者の有効回答数は、4,659件(北陸・東海編)。2014年11月28日に地域ごとの調査結果をリリース。
【資料】
【ノミネート大学】
■富山県
富山大学、富山県立大学、富山国際大学
■石川県
金沢大学、石川県立大学、金沢学院大学、金沢工業大学、金沢星稜大学、金城大学、北陸学院大学、北陸大学
■福井県
福井大学、福井県立大学、仁愛大学、福井工業大学
■岐阜県
岐阜大学、朝日大学、岐阜経済大学、岐阜聖徳学園大学、岐阜女子大学、中京学院大学、中部学院大学、 東海学院大学
■静岡県
静岡大学、静岡県立大学、静岡産業大学、常葉大学
■愛知県
愛知教育大学、豊橋技術科学大学、名古屋工業大学、名古屋大学、愛知県立大学、名古屋市立大学、愛知学院大学、愛知学泉大学、愛知工業大学、愛知産業大学、愛知淑徳大学、愛知大学、愛知東邦大学、金城学院大学、至学館大学、椙山女学園大学、星城大学、大同大学、中京大学、中部大学、東海学園大学、同朋大学、豊田工業大学、豊橋創造大学、名古屋外国語大学、名古屋学院大学、名古屋学芸大学、名古屋経済大学、名古屋商科大学、名古屋女子大学、 名古屋文理大学、南山大学、日本福祉大学、名城大学
■三重県
三重大学、皇學館大学、鈴鹿国際大学、四日市大学
■ブランド・ジャパン
国内で使用されているブランドを消費者とビジネスパーソンが評価する、日本最大のブランド評価調査プロジェクト。2001年に第1回調査を実施し、2014年で14回目を迎えた。
■日経BPコンサルティング
日経BP社全額出資の「調査・コンサルティング」、「企画・編集」、「制作」など、コンサルティング、コンテンツ関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9000万円)
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