セミナーの効果を最大化する「セミナーレビュー」の活用法
セミナー実施後こそチャンス! レビュー記事活用で実現する認知拡大とリード獲得
セミナー開催の現状と課題
昨今、あらゆる企業が自社の製品やサービスの訴求のためにセミナーを開催しています。新型コロナウイルスのまん延を契機に、オンライン形式で開催されるセミナーが急増し、収録した動画を開催後も視聴できるようにアーカイブ配信するといった運営側の対応も進みました。現在も、リアル開催のセミナーと共存する形でオンライン形式が定着し、毎日のように多くのセミナーが行われています。
セミナーを開催する主な目的には、自社の取り組みや製品・サービスの認知拡大、引き合いや受注の獲得が挙げられます。しかし実際には、多くのセミナーが開催される中で自社のセミナー情報が埋もれてしまったり、競合する他のセミナーに顧客を奪われたりという状況にあります。また、開催後の情報発信が十分に行われず、開催準備や運営に割いた多くの労力を最大限活用できていない企業も少なくありません。
情報を収集する側のビジネスパーソンとしても、日々の業務に追われる中で、なるべく手間をかけず効率的に必要な情報を得たいというニーズが高まっています。一方で、興味関心のあるテーマのセミナーが開催されるという情報をタイムリーに収集したり、セミナー開催に合わせて参加や視聴のための時間を捻出したりするには限界があります。また、開催後に興味があるセミナーの存在を知るといったことも考えられます。
セミナーレビューの有用性
セミナーの開催者側および情報収集を行う側の双方が抱えるこうした課題に対し、開催したセミナーの講演内容を基に記事化した「セミナーレビュー」を発信することで対処が可能です。
「セミナーレビュー」は、講演名や登壇者のみを記した、いわゆる実施報告とは異なります。会社として打ち出したいポイントなどを踏まえてセミナーの内容を2500~3000字程度のテキストに要約し、講演の様子などの写真と共に紹介する記事です。
その有用性を以下にまとめます。
開催者側
- セミナー開催後も記事化したコンテンツを公開することで有効活用できる
- インサイドセールス用のWebコンテンツとして活用できる
- セミナーの内容を基にすることで少ない工数でコンテンツを制作できる
情報収集側
- 動画を視聴するよりも要旨を簡潔に把握できる
- 参加したセミナーの内容を社内などへ容易に共有できる
- 興味を持った内容への問い合わせをスムーズに行える
情報収集を行う側にとって、情報収集の手法やタイミングは各自で異なります(必ずしもセミナーが起点になるわけではありません)。コーポレートサイトやオウンドメディアに、過去に開催したセミナーを紹介する記事を掲載することで、検索性が担保された状態で時間軸にとらわれずにリードを獲得することが期待できます。
リアル開催で配信も行わないセミナーは、アーカイブ動画も残りません。もちろん、実際にセミナーに参加または視聴することでしか得られないこと(例えば熱のこもったプレゼンテーションや同じ場を共有することで生まれるコネクションなど)は数多くあります。情報発信を補完する役割として、またインサイドセールスのコンテンツとして、セミナー開催の効果を最大化させる形でセミナーレビューを活用するのです。
セミナーレビューの事例
日経BPコンサルティングでは、年間約10件のセミナーレビューを制作しています(2023年実績)。ここでは、その一例をご紹介します。
事例1
- 得意先業種
- ITサービス業
- 概要
- 基調講演に登壇する有識者のアサイン、講演資料制作のアドバイザリーから担当。当日は運営スタッフの一員として参加し、有識者の講演をサポート。基調講演を含む全3講演を約3000字の記事にまとめた。制作したセミナーレビューは自社オウンドメディアで公開。
事例2
- 得意先業種
- 卸売業
- 概要
- 業界向け展示会に出展した自社ブースの模様を取材・撮影し、レポートを制作。展示した製品やサービスの紹介だけでなく、エンドユーザーが抱える課題やその解決策の内容まで現地の説明員に取材してレポートにまとめた。制作したレポートは自社コーポレートサイトで公開。
事例3
- 得意先業種
- ITサービス業
- 概要
- 当該企業グループが目指す未来像や社会課題の解決に向けた最先端の取り組みを紹介するイベントのレポート制作。2023年の開催では、基調講演等の登壇者アサインや全国各地での講演取材・記事執筆を担当。当日は、運営スタッフの一員として参加するだけでなく、基調講演を含む7講演分を約6000字の記事にまとめ、自社オウンドメディアで公開。
セミナーの成功のために知見を結集
日経BPコンサルティングでは、今回の記事で紹介したセミナーレビューの制作をはじめ、セミナーの企画・運営、また企画に沿った有識者のご紹介やアサインといったセミナーをご支援するサービスを提供しています。セミナーの効果を最大限に引き出すための知見を結集し、お客さまのニーズに合わせたきめ細やかなご支援を行います。セミナー開催に関するお悩みやご要望がございましたら、まずはお気軽にお問い合わせください。
コンテンツ本部 ソリューション1部
安部 康平(あべ・こうへい)
印刷会社勤務を経て、2023年8月に日経BPコンサルティングに入社。“読み手により伝わるコミュニケーション”をモットーにオウンドメディア、広報誌等の企画編集を担当。
※肩書きは記事公開時点のものです。