広報メディア制作のお悩み解決!~調査編2~

「始めてはみたけれど…」。広報版“DX迷子”、 回避の勘所

2023.12.28

コンテンツマーケティング

  • コンテンツ本部 ソリューション2部

SNSは、もはや全世代の日常となり、コミュニケーション手段が無数に存在する時代になりました。それは個人だけでなく、企業広報においても同様。硬軟自在に発信できます。一方で、目指すコミュニケーションのために、どんなツールで、誰に対し、何を伝えるべきか、迷いや悩みも増えているのが実情ではないでしょうか。日経BPコンサルティングでは、国内の主要企業および団体を対象に「広報部門の活動と広報誌に関する調査」を実施。約700社からの回答を基に、企業広報のいまとこれからを考えました。調査編第2回のテーマは、「『始めてはみたけれど…』。広報版“DX迷子”、 回避の勘所」。デジタルメディアの台頭と今後の広報のあり方についての調査結果を紹介します。

<調査概要>
「広報部門の活動と広報誌(デジタル媒体含む)に関する調査」
実施期間:2023年6月19日~8月2日
対象:全上場企業、および、主要な非上場企業 6212社(※1.2)
回答数:有効票703社。「現在、広報誌を発行している」は134社

(※1)出版・印刷、放送、広告・調査等の一部業種は除く
(※2)協同組合、学校、福祉団体等の団体は調査対象に含む


コーポレートサイト運営が主戦場。SNS活用も企業広報のトレンドに

今回の調査で、広報部門が活用しているメディアを複数回答で尋ねたところ、最も多かったのが「コーポレートサイト運営」(77.2%)です。「会社案内/パンフレットの発行」(75.2%)、「社内報の発行」(65.3%)などをおさえて最も大きな割合を占めました。また、今後新たに始めたい取り組みとしては、「ソーシャルメディアの運営」を挙げる人が最も多く(22.6%)、SNSは、コーポレートサイトとの併用を含め、企業広報においても無視できないコミュニケーションツールとなっています。

広報誌をデジタル媒体で発行していると回答した人の多くがメリットとして挙げたのは、「幅広い人たちに届けやすい」(82.5%)、「情報の更新がしやすい」(78.1%)、「いつでもどこでも見ることができる」(71.9%)でした。印刷や輸送にコストがかかる紙媒体と比べた“お得感”を重視する声も多い(60.5%)ものの、リーチや更新しやすさといったデジタルの特性そのものを評価する回答のほうが上回っていました。

さまざまな媒体や手法を活用すればそれでよいというわけでもありません。現在行っている取り組みについての手ごたえを尋ねると、コーポレートサイトを運営していると回答した人の半数以上(53.5%)が何らかの手ごたえを得られている一方、ソーシャルメディアについては28.2%と低調で、十分に生かしきれていない様子もうかがえます

紙を支持しつつもデジタル志向は顕著、一方で懸念される「拡散力」「セキュリティ」

広報誌制作をめぐっては、第1回でご紹介したようにデジタルが台頭する今においてもなお、紙媒体が優勢でした(回答者の81.3%が「冊子」を回答、複数回答可)。その一方で、紙媒体の特性を生かしつつ、デジタルのメリットも生かした“ハイブリッド型”や、デジタルメディアへの移行を模索する動きがあることも今回の調査で明らかになりました。特に、広報誌をめぐる今後の検討事項として、回答者の43.1%が「紙からデジタルへの移行」を挙げています。

では、新たにデジタルメディアに移行する上で懸念事項となっていることは何でしょうか。「『デジタル媒体』は『紙媒体』より閲読率が下がるのではないかと不安」(50.7%)や、「読者が『デジタル媒体』の機能を十分に活かせるか不安」(37.3%)、「『紙媒体』と『デジタル媒体』を両立させたいが、組み合わせ方が難しい」(29.1%)などを挙げる人が多くいました。また、「問題が発生した場合にあっという間に広がるリスクがあり不安」(28.4%)や「セキュリティ面に不安がある」(20.1%)も比較的回答の割合が高く、デジタルメディアならでは特性が、企業のリスクマネジメントを行う上では不安材料として受け止められている様子もうかがえます

コミュニケーションの課題解決に向けて、具体施策を提供

前述にあるように、紙媒体からデジタル媒体に変えると閲読率が下がるのではないか、と不安を覚える方が約半数を占める一方で、広報誌に対する読者からの評価や反応は把握していない、という回答が25%にのぼっています。紙媒体にしろデジタル媒体にしろ、広報メディアをどんな目的で制作するのかを明確にするのはもちろん、発信内容の精度を上げていくためには、定期的に調査・分析を行って読者ニーズを探り、次号の制作に生かしていくPDCAサイクルを回す仕組みが大切です。

冊子から、コーポレートサイトをはじめとするデジタルメディア、冊子とデジタルとのハイブリッド運用、PDCAサイクル構築に欠かせない調査・分析業務まで、日経BPコンサルティングは、それぞれのスペシャリストと知見を有しています。多様なステークホルダーとのコミュニケーションに課題を感じる皆さまの後方支援は私たちの責務。デジタル新規参入時のコンサルティング、紙媒体とのハイブリッド運用を行うさまざまなコツやノウハウの提供し、1社1社のニーズに応じた“新しい広報”づくりをお手伝いいたします。

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