メールマーケティングを成功に導く進め方

2017.09.04

コンテンツマーケティング

  • 前島 寛子近影。

    コンテンツコミュニケーションラボ コンサルタント 前島 寛子

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米国でも、メールキャンペーンのほとんどが失敗に終わることが問題視されています。それにもかかわらず、Forrester Research はデジタルマーケティングにおけるメールへの投資額は2021年まで年間平均成長率でプラスの成長を予測しています。米国のマーケターが投資を増やす理由から、メールマーケティングを成功に導くポイントを探ります。

米国におけるメールマーケティングの成長は、年8%を超える

Forrester Researchは、「Digital Marketing Forecast: 2016 To 2021」レポート(2017年1月。発表 Shar VanBoskirk氏)において、2021年までのメールマーケティングの年平均成長率(複合年間成長率)を約8%と予測しました(図1)。ESP(Email Service Provider)の参入により、メール1通当たりの単価は下がるものの、それを加味しても70%のマーケターが、メールマーケティングの予算を増やすと回答しました。

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図1:米国企業のデジタルマーケティングにおけるメールへの投資額予測(Forrester Research「US Digital Marketing Forecast: 2016 To 2021」のデータを元に作成)

先日、「独自調査に見るマーケティング業界のトレンド第1回:コンテンツマーケティング、進んでいますか? ~守りの施策から攻めの施策へ~」において、今後日本のマーケターの皆様が取り組んでいこうとしている施策についての記事の中で、メールマーケティングは単体の施策としては、縮小傾向にある、という結果をご紹介しました。
日米では、異なる傾向があるように見えますが、実は底流は同じです。
多くの予算が割かれている現状のメールマーケティングは、米国でも成功しているとは言えないからです。

現状はもがく米国のマーケッターたちが9割

同じくForrester Researchが発表した「The Best And Worst Of Email Marketing, 2016」レポート(2016年11月。発表 Rebecca McAdams氏, Shar VanBoskirk氏)からも、やはり米国でも苦戦している実情が浮かび上がってきました。Forrester Researchが、B2B企業を含む多くの業種のメールマーケティングを評価した結果、100の施策のうち、実に90の施策が、Forresterの定義する一定レベル以上のメールマーケティングに達していなかった、という結果です。
たとえ投資を増やしたとしても、メールを届ける母数を増やすだけでは効果が上がらないのは、だれもがお気づきでしょう。では、どう進めればメールマーケティングが成功する施策となるのかをまとめてみます。 設定しているKPI、KGIの内容は、「受注件数」が最も多く、41.5%で、「受注金額」(38.1%)が続きました。Webサイトのページビュー数やユニークブラウザ数という回答は3番目に多く、34.7%でしたが、実需たる受注件数や金額を目標に置いているほうが多い結果となりました。

「コンテンツマーケティング、進んでいますか? ~守りの施策から攻めの施策へ~」では、「コンテンツマーケティングの文脈の中で、効果的に活用すれば、顧客に響く施策となります。」とお伝えしました。米国のマーケターの意識も、文脈を考えた施策に向いています。ここがポイントです。
前述のForrester Research「US Digital Marketing Forecast: 2016 To 2021」レポートにおいて、「メールマーケティングの予算を増やす」と回答した7割のマーケターが、どのような分野に力を入れるかを探ってみると裏付けと解が潜んでいました。
「メール送付先のセグメント化」「メッセージの創造」に加え、「文脈に応じた配信」が回答として挙げられています。言い換えれば、米国のマーケターは「文脈に応じた配信」まで考えることで、メールマーケティングは増資するのに値する、成功する施策になる、と考えていると言えるでしょう。

メールマーケティングでもカスタマージャーニに沿った文脈を

2016年7月に発表された同Forrester Researchのレポート「The Forrester Wave™: Email Marketing Service Providers, Q3 2016」(発表 Rebecca McAdams氏)では、メールマーケティングに取り組む担当者が、ここ数年取り組んできた施策の内訳を発表しています。その中で、文脈を意識したメールマーケティングマーケティングは、過半数がまだ取り組んでいないという状況でした。
米国では、現状はまだ取り組めていないが、文脈を意識したメールマーケティングの重要性に気づき、予算確保に進んでいる段階、と考えられます。
情報を届けたいターゲットに直接コンタクトできるメールマーケティング。これからは、ただ一律のメールマガジンを送付するのではなく、個々のターゲットとのタッチポイントを横断的に管理し、最適なタイミングで、求められる可能性の高い情報をきちんと示したメールを届ける必要が出てきているわけです。
私たちがメールマーケティングを成功するための施策、どのように進めるべきか。
それは、現状の施策に多い、一括メールや、一方通行に近いメールの配信だけではなく、文脈に沿ったメールマーケティングの実施。これからのメールマーケティングに求められ、進めるべき方向と言えるのではないでしょうか。

日経BPコンサルティング デジタル本部 コンテンツコミュニケーションラボ・コンサルタント
前島 寛子(まえじま・ひろこ)

大学で社会心理学、メディア論などを学んだのち、2001年、大手外資系ITベンダー入社。マーケティング業務に従事したのち、企業のオウンドメディア活用のための調査、コンサルティング、戦略企画などを担当。特にWebサイトを中心としたデジタルメディア活用、リアル施策との連携を得意分野とする。

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