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台割(だいわり)

2015.11.17

コンテンツマーケティング

  • 企画出版本部 第一部 江田 憲治

記事のラインアップが固まったら、必ず用意したいのが台割。記事の適切な位置や量を検討したり、進行状況を確認するのに役立ちます。

ページ物印刷物の設計図

雑誌や書籍等、ページ物印刷物の設計図に例えられることの多い台割。台割とはどのページにどのような企画・誌面を入れるかを示した一覧表で、通常16ページ等、1台の印刷機械が一度に印刷できるページ数で区切った書式で作られます(下図参照)。印刷機械(台)の割り振りを決めることになることから、昔から「台割」と呼ばれています。

台割の例
台割の例
台割を作成するのは主に編集責任者。多くのスタッフが関わる印刷物の制作では、情報の共有が不可欠ですが、その拠り所となるのがこの台割。特集の担当者は台割に記されたページ数で誌面を考え、印刷会社はこの設計図に従って印刷・製本を進めます。台割に誤りがあると、デザインのやり直しやページの位置が狂う「乱丁(らんちょう)」といった事故につながる可能性もあります。

8ページ以上の媒体なら、台割が必要

編集責任者にとって台割を作るメリットとして挙げられるのが、記事のバランスをイメージしやすくなること。台割と似た資料として目次もありますが、目次は各記事の分量が見えづらいジレンマもあります。1ページ1マスを使う台割を作ることで、より完成形に近い配列を想起することが可能です。

制作が順調に進んでいるかを確認する進行チェック表としても台割は役立ちます。印刷物の制作では、通常「レイアウト制作→初校→再校→校了」等の工程を踏むことになりますが、各マス目に完了した工程をチェックすることで、全体の進行状況が一目で分かります。

ページ数が少ない印刷物では作られないこともある台割ですが、8ページ以上の媒体で円滑な制作を目指すのであれば作成した方がよいというのが経験則です。

江田 憲治

企画出版本部 第一部
1992年、日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社。企画編集部、月刊誌「日経WOMAN」「日経アドレ」「日経マネー」編集部などを経て現職。銀行の優良顧客向け会員誌、証券会社の投資情報提供誌、運用会社の投資啓蒙誌・コンテンツおよび販売員向け投資解説ガイド、日本経済新聞の販売促進ツールなどを企画・制作する機会が多い。趣味は飲酒とジム通い。30代前半の体型を保つことを目標にしている。

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