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周年事業ノベルティ成功の秘訣

  • 文=平野 優介
  • 2020年04月27日
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周年事業ノベルティ成功の秘訣

周年事業の一環としてノベルティやコミュニケーションツール作成を検討する企業もあるでしょう。とはいえ、周年事業の進め方を熟知した担当者が社内にいる企業は少数といえるのではないでしょうか。こうした背景から、周年事業でのノベルティ制作は担当者の悩みの種となります。今回は、ノベルティ制作のプロフェッショナル「サントリーマーケティング&コマース株式会社」の渡辺真紀さんに成功のポイントを聞きました。

ノベルティは「コミュニケーションツール」

サントリーマーケティング&コマース株式会社
市場開発本部 営業第2グループ開発営業チーム 課長
渡辺 真紀さん

サントリーマーケティング&コマース株式会社(以下、SMC)は、1975年に創業し、主に外食企業で使用する備品約4000アイテムを取り扱っています。

年間3000件超のノベルティ提案の実績を持つSMCの市場開発本部で営業を務める渡辺真紀さんは、近年の企業ノベルティ制作の変化についてこう話します。

「企業のロゴ入れ商品や各種のノベルティは根強い人気です。これに加え、今はSDGsの社会的な浸透を背景にエコを意識したものにも注目が集まっています。また、ノベルティを通じて『ステークホルダーに向けて効果的にメッセージを訴求するにはどうしたらよいか』とのコミュケーションツールとしての活用相談も増えており、ニーズがさらに多様化しています」

SMC制作の周年事業記念品とノベルティの一例。写真左から、オリジナルラベルのワインとグラス(SMCは酒類小売り免許を取得しており企画提案が可能)。写真右上は「沖縄サントリー株式会社 本社ビル竣工記念」に使用された樽材を用いたコースター。写真右下は「株式会社串カツ田中ホールディングス」の10周年記念ノベルティ。「SMCは品質保証専門チームも有し、ニーズに合わせた金型作成やパターン設計からオリジナル商品も制作が可能で、素材や形状も目的に沿った形で提案できます」と渡辺さんは説明する

コミュニケーション“ミスマッチ”が停滞の要因!?

では、周年事業に関するノベルティや記念品の制作を進める中で、担当者が抱える課題とはどのようなものでしょうか。渡辺さんはこう分析します。

「情報不足が大きな課題だと感じます。そのため、『具体的なアイデアが思いつかない』『他社でどのようなものが採用されることが多いのかが知りたい』という相談を受けます。そこで、SMCが過去に制作した事例などをお客様と共有しつつ、何をアピールしたいのかを丁寧にヒアリングしながら提案しています」

担当者と経営層とのコミュニケーションにも課題があるといいます。

「実際に制作が進んで担当者が経営層に意見を求める段階になると、いったん決定した内容が二転三転して振り出しに戻るケースがあります。そればかりか、意見にまとまりがなくなり、スケジュール停滞につながる事例もあります。制作に際しては、予算と納品スケジュールが決まっている場合がほとんどですので、結局、収拾がつかず時間切れとなってありきたりな記念品になりがちです」

成功の秘訣は「関係者間のコンセプト共有」

一方で、「制作がスムーズに進むケースには、ある共通点がある」と渡辺さん。それは、次の3点です。

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「特に、何のために周年事業を行うのか、経営層がコンセプトを明確に示している場合は、円滑に進む傾向があります」と話し、こう続けます。

「プロジェクトのコンセプトが明確であれば、担当者も迷うことなく制作物のデザインや色調、素材、社内確認時に重視すべきポイントなど細かな部分を絞り込めます。さらに経営層も、担当者から提出された制作物について、変更・調整すべき点を指示しやすくなります」

こうした点を踏まえ、SMCでは、担当者への提案段階で経営層への提案書や実際のサンプルを複数用意するケースもあるといいます。「意思決定に関わるステークホルダーをうまく巻き込みながら伴走支援していく姿勢を大切にしています」と渡辺さんは語ります。

ウイスキー樽材を用いたボールペンには根強い人気がある。「樽材の中で熟成されるウイスキーのように豊かに歳月を重ねていってほしい」との周年へのメッセージを込め、ステークホルダーや社員に贈る事例も多いという

記念品を使って働く社員の笑顔が原動力

渡辺さんは、思い出深い記念品の制作事例があると語ります。それは「記念ロゴ入りジャンパーとエコバッグ」を物流関係の企業が採用した際のエピソードです。

「ジャンパーのデザインや色のバリエーション、寸法についてのご希望にお応えしていたところ70アイテムにもなってしまいました。先方のご担当者と何回も内容を照合して進めていたのですが、秋の異動時期と納品が重なり、配送先情報の訂正作業などでとても苦労しました」と話し、こう続けます。

「納品後、お客様の営業所にお伺いする機会がありました。実際にジャンパーを羽織り、一人ひとりが生き生きと笑顔で仕事されている姿を拝見した時は、胸が熱くなりました。その思いが、私自身の原動力だと感じます。今後もお客様のニーズに合わせた商材を提案できるように、トレンド商品を含めた多様な情報を集め、周年事業担当者も記念品をもらった社員さんにも喜んでもらえる仕事をしていきます」

サントリー二代目社長・佐治敬三氏の書。「やってみなはれ」精神の息づくサントリーグループらしく、SMCもまた、常に新しい価値への挑戦を続けている

一口に記念品やノベルティといっても、社員向けのインナーブランディングなのか、あるいは社外向けのアウターブランディングなのかといったコンセプトに応じて、制作物は多種多様に変わります。プロジェクト全体を俯瞰した際に、どのようなツールを選択すべきなのかを悩んだ際には、「ノベルティ成功の3つの共通ポイント」をチェックしてみてください。不十分だと感じたら、プロフェッショナルの知見を活用することも有効な手段といえそうです。

サントリーマーケティング&コマース株式会社

1975年に創業。ノベルティなどの提案実績は実に年間3000件超える。例えば、オリジナルラベルのワインや女性に人気のハーブティー、ハーゲンダッツ券などサントリーグループ商品なども人気を集めている。協業先も約100社と多く、クライアントニーズに応じた多様な素材使用やパッケージアイデアを提案できる点に強みがある。

https://www.suntory.co.jp/smc/

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