サプライチェーン・サステナビリティ サポート&ラーニングサプライヤー編
- 取引先から要請が来たら?
- サステナブル調達に関する要請が来た際のサプライヤーとしての対応フローを説明します。 評価機関ごとの特徴と効果的な対応方法もご紹介。
サプライヤーによる回答フロー
取引先からの回答依頼に対する、準備から改善までの5つのステップを詳しく解説します。
準備/体制構築
要請内容の理解、上層部の意思決定、対応体制の構築
- 具体的なアクション
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- 取引先からどのような対応を求められているのかを正しく把握
- 関連部署の上層部に協力を要請
- 担当部署、プロジェクトリーダーを明確化
- 要請への対応方法と対応スケジュールを確定
アンケート回答方式の確認
各アンケートの回答方法・プラットフォームの使用方法を確認
- 具体的なアクション
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- 質問項目の全体像把握と分野別整理、担当部署の確定
- 回答に求められるエビデンスの種類、データを確認
- 過去の評価結果がある場合は改善点の洗い出し
回答作成
各質問への回答とエビデンス資料の準備
- 具体的なアクション
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- 自社の取り組みの洗い出し
- 社内実態を基に正確に回答を記述
- 方針、手順書、実績データなどのエビデンス準備
- 不足している方針・データの作成または収集
検証・提出
提出資料の誤字脱字や体裁不備等の最終確認
- 具体的なアクション
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- 回答内容とエビデンスの整合性確認
- 誤字脱字、数値の正確性チェック
- 責任者による最終承認
- 期限内の提出とプラットフォームでの確認
評価/改善(PDCA)
弱点項目の対応優先順づけと改善計画(CAP)の策定
- 具体的なアクション
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- 評価結果の詳細分析(強み・弱みの把握)
- 低評価項目の原因究明
- 改善計画(CAP)の策定
- 次回評価に向けた継続的な取り組み
主要評価プラットフォームの比較
CDP、EcoVadis、RBA、Sedexなど、主要な評価プラットフォームの特徴と対応のポイント
※データは2026年4月時点。日経BPコンサルティング調べ
CDP
投資家・金融機関の要請に基づく、環境面に特化した情報開示のグローバルスタンダード
質問票
- 評価テーマ:気候変動 / 水セキュリティ / 森林保全
- スコアリング:A / A- / B / B- / C / C- / D / D- の8段階評価
- 影響力:世界740社以上の機関投資家が署名・利用するグローバルスタンダード
- 開示対象:企業全体としての環境への取り組みやデータ開示が求められる
EcoVadis
幅広い業界・分野を包括的にカバーする、世界最大級のサステナビリティ評価プラットフォーム
質問票
- 評価テーマ:環境 / 労働と人権 / 倫理 / 持続可能な資材調達
- スコアリング:21のCSR指標に基づく包括評価で100点満点でスコア化
- メダル制度:上位企業にはプラチナ / ゴールド / シルバー / ブロンズのメダルを授与
- 実用性:特定業界に依存せず、認定パートナーによる取得支援サービスも充実
RBA
(ResponsibleBusinessAlliance)
電子・エレクトロニクス業界を中心とした、サプライチェーン全体の持続可能性を評価する統一基準
質問票
監査
- 評価テーマ:労働 / 安全衛生 / 環境 / 倫理 / マネジメントシステム
- 監査プログラム:行動規範への適合性を第三者が検証する「VAP監査」が主流
- 認証ステータス:監査結果に応じてプラチナ / ゴールド / シルバーを認定
- 対象範囲:主に製造現場(工場など)の労働環境や人権侵害リスクの是正に強み
Sedex
(SMETA監査)
食品・消費財・小売業界で広く普及する、サプライチェーンのリスク可視化プラットフォーム
質問票
監査
- 評価テーマ:労働基準 / 健康と安全 / 環境 / 企業倫理(SMETA監査4ピラーの場合)
- 監査手法:世界で最も広く利用されている実地監査フォーマット「SMETA監査」に強み
- データ共有:各拠点単位でSAQ(自己評価質問票)に回答し、プラットフォーム上で共有
- リスク管理:サプライチェーンの末端に潜む労働・人権リスクの早期発見と可視化に貢献
サプライヤーが直面する課題と対策
多くのサプライヤーが共通して抱える課題と、その対応策
アンケート疲労
複数のバイヤーから類似の質問が繰り返し届き、回答業務が膨大に。各バイヤーが独自のフォーマットで要求するため、同じ情報を何度も異なる形式で提出する必要があり、担当者の負担が極めて大きい。
対応策
アンケート内容や取引先からの要請を洗い出し、共通項のあるテーマを整理。自社の事業活動を鑑みて、対応の優先順位付けを行いながら、取引先と的確なコミュニケーションを行う。
方針・データの不足
求められる方針文書やデータが社内に存在しない、または整備されていない。特に人権方針、環境方針、サプライヤー行動規範、GHG排出量データ、労働時間記録、安全衛生データなど、国際基準に求められる文書が不備の場合が多い。
対応策
既存の規程・方針類がグローバルな視点に合致しているかどうかを確認。対応に向けたスケジュールを明確化し、優先順位の高い項目から修正を行う。
社内リソース不足
中小企業では専任担当者を置くことが難しく、兼務で対応せざるを得ない。サステナビリティに関する専門知識を持つ人材が不足しており、評価機関の要求する国際基準や専門用語の理解が困難。また、複数部門にまたがるデータ収集が必要で、部門間連携の調整に時間がかかる。
対応策
取引先からの要請内容を把握し、状況を上層部に報告。社内で対応チームを結成する。また、必要に応じて外部のコンサルタントの活用や業界イニシアチブでの活動などを検討する。
動画で学ぶサステナビリティ対応基礎知識
サステナビリティの基礎知識から、対応のコツ、事例など動画で分かりやすく解説します。 無料でご視聴いただけますので、ぜひご登録ください。
EcoVadis入門編
概要から活用のメリット、よくあるFAQまでをご紹介します。
- EcoVadis利用拡大の背景や、サプライヤーとバイヤーの登録区分の違いなど
- EcoVadis活用のメリットとは
- 担当者が直面する課題
- FAQ
実践的な資料を無料でダウンロード
「よくある疑問回答集」や「ESGデータ収集用お役立ちシート」など、 無料でダウンロードいただけます。ぜひご登録ください。
- よくある疑問回答集(サプライヤー編) サプライヤー企業のみなさまから、日経BPコンサルティングに実際に寄せられた疑問への回答をまとめました。
- ESGデータ収集用お役立ちシート(Excel) 企業がESG評価やサステナビリティ開示に対応するうえで、収集すべき“基本的なESGデータ”です。
よくあるご質問
バイヤー、サプライヤーの違いを教えてください。
バイヤーは資材を調達する立場の会社であり、サプライチェーンを管理する側を指します。サプライチェーン上のリスク評価において、自社のサプライヤーへ向けてアンケート等を実施する企業です。調達関連部署が責任を持つことが多いです。
サプライヤーは、バイヤー企業へ向けて資材を納品する立場の会社です。バイヤーから要請を受けて、アンケート等に回答します。営業部門の方々が各社へ対応するケースとサステナビリティ担当やコーポレート機能を持つ部門が責任を持つことが多いです。
いずれの企業も資材を調達し、製品・サービスを販売しているため、バイヤーにもサプライヤーにもなり得ます。自分の責任がどちらの立場の範囲なのかを明確にし、的確に対応することが求められます。
多くの取引先から、バラバラとアンケートが届きますが、回答の効率化はできませんか。
取引先各社からそれぞれのアンケートが届く場合、最終的には個別の対応が必要となります。ただし、多くのアンケートが世界で共通の規範等に基づいて作成されていますので、内容を理解し各テーマに対する対応状況を社内でまとめておくと回答がしやすくなります。
日経BPコンサルティングでは、各社に届く代表的なアンケートから共通の質問を洗い出し、的確な回答をまとめる支援を行っています。
また、EcoVadisやSedexなど世界で汎用的な質問書へ回答し、スコア等の情報を取引先へ共有することで、各社から届くアンケート数を削減することもできます。
調達アンケートやEcoVadis等の回答を企業担当が実施しようとしましたが、上手く進みません。協力を要請すべき部署はどこでしょうか。
調達アンケートなど質問内容が広範囲におよぶ場合、各テーマにおける社内の状況を把握していないと回答が難しいため、企業担当のみでの回答は困難です。多くの場合、サステナビリティ担当者や、経営企画部、総務部などのコーポレート部門が窓口となり回答を進めます。協力が必要な部署は環境であれば環境関連部署や製造部門、社会は人事部、総務部、労働安全衛生関連部署、倫理は法務部、内部統括部などとなります。