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周年事業周年小ネタ書評(9)

突然、周年事業担当になったら読む小説リスト

  • 文=菅野和利
  • 2021年03月26日
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突然、周年事業担当になったら読む小説リスト

新年度になり、突然、周年事業担当に任命された方もいるのではないだろうか。何から始めたらよいのか、戸惑うケースも少なくないはずだ。周年事業の進め方について、周年事業ラボでは目的設定からアウトプット設計までお手伝いしており、お困りの際には当ラボにご相談いただきたいが、ここではもっと気楽に、周年事業担当になったら読みたい小説を紹介したい。

周年事業のメンバーを集める前に読む小説

周年事業担当になって考えなければいけないのが、誰に周年事業メンバーになってもらうかだ。正式な辞令を伴う伴わないにかかわらず、前向きに周年事業に取り組んでくれるメンバーを集めたいものだ。そんなときに読むと楽しめるのがこの小説だ。

『ともにがんばりましょう』塩田武士(講談社文庫)

映画化もされた『罪の声』で一躍メジャー作家の仲間入りをした塩田武士氏のお仕事小説。委員長に半ば強引に労働組合の執行役員にさせられた若手社員が、キャラの濃い組合メンバーとともに団交に挑む。データに強い、ムードメーカー、しぶとい性格など、一人ひとりの強みを組み合わせれば、最高のチームになれる。周年事業のメンバー集めの参考になるはずだ。

周年事業に魅力を感じないときに読む小説

周年事業担当って窓際なんでしょ。そう感じる人がまだいるという。とんでもない。今や周年事業は、離職率増加や採用難、新規事業頓挫などの経営課題を解決する一大事業となり得る。周年事業担当が社内・社外で評価される時代になっている。

周年事業担当には役得もある。何よりのメリットは、社内の様々な生の声を聞ける点だ。経営層だけでなく、創業者やOB、現役社員から公式・非公式含めて話が聞ける。周年事業は人間くさい物語の宝庫だ。

『半席』青山文平(新潮文庫)

2016年、『つまをめとらば』で直木賞を受賞した青山文平の時代小説。徒目付の主人公は旗本になるために、表の仕事に精を出している。ところが上司は頼まれ御用の裏の仕事をちょくちょく主人公に依頼する。こんなことをやっていては旗本になれないと思いつつ、主人公は人くさい頼まれ御用に魅力を感じていく……。こちらも周年事業と関係ない舞台の小説だが、「話を聞くことの面白さ」に目覚めるに違いない。半席の意味はぜひ本文で確かめてほしい。

せっかくなら面白くしたい! 前向きになったときに読む小説

せっかく周年事業担当になったんだから、面白いプロジェクトにしたい! そう腹をくくったら、多様なアイデアが欲しくなるはずだ。そんな頭を柔らかくしたいときにピッタリの小説がある。

『城崎裁判』万城目学(本と温泉)

本といえば書店やネットで買うもの…そう思っていないだろうか。この『城崎裁判』、なんと兵庫県にある城崎温泉でしか買えない。現地に行かねば買えないという逆転の発想には驚く。町おこしの一環で城崎温泉をテーマにした小説を刊行したら、販売網も広くするのが普通だ。小説を読みたいなら城崎温泉に行くしかない。訪問客を増やす仕掛けにつながっている。

本自体も洒落ている。表紙はタオル、中はストーンペーパーという耐水紙で、温泉の中で読める。城崎温泉に入って『城崎裁判』を読めば、周年事業のアイデアもきっとひらめくはず!?

周年事業を進めていくと、様々なハードルが現れる。そのハードルを乗り越えるため、たまには小説でも読んでみてはどうだろうか。

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