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やってはいけない!コンテンツマーケティングの落とし穴

  • 2016.04.11
やってはいけない!コンテンツマーケティングの落とし穴

 欧米ではコンテンツマーケティングが市民権を得ている、さぞや時流に乗った成功事例が多いだろうと思いきや…。
最新の調査結果を見てみると、意外と多くのマーケターがコンテンツマーケティングの落とし穴にはまっていることが浮き彫りになってきました。
今回は、戦略の文書化とコンテンツの数、そしてターゲットを「登録」させて、囲い込むうえでの壁、という3つの落とし穴についてまとめてみます。

 まず戦略の文書化です。
こちらの記事は、BtoBが主体の製造業を対象とした欧米のリサーチですが、ここで提示されている「落とし穴」は、BtoC業界においても共通の内容です。

地図なき旅路は迷路になる

 コンテンツマーケティングにまずは手を付けてみる。それはとても重要なことです。
ですが、その取り組みや戦略はきちんと文書化され、共有されているでしょうか?
調査結果を見ると、コンテンツマーケティングの戦略を文書化していると答えた人はわずか18%。あろうことか、「そもそも明確な戦略がない」という答えが27%にものぼったのです。
文書化された戦略は、いわばプロジェクトの地図です。初めての場所に行こうとするとき、人は地図を手にします。コンテンツマーケティングを進める際にも、同じように地図が必要です。きちんと地図を整備している、すなわちどこに、どのようなルートを通っていくのかを決めておかなければ道に迷うことは想像に難くありません。コンテンツマーケティングの迷路に迷い込まないよう、自分の戦略を描いた地図はぜひ、手元に持っておきましょう。
こちらの記事では自社のコンテンツマーケティングの戦略を文書化するための36のポイントも公開しています。ぜひ参考にしてください。

 次にコンテンツの数についてです。

過ぎたるは及ばざるが如し

 コンテンツマーケティングに慣れていくにしたがって、コンテンツの数が増えていくことはさほど不自然なことではありません。今回の調査でも、74%の製造業のマーケターが年を経るごとに前年より多くのコンテンツを作成しているという結果が出ています。それらのコンテンツが的確に顧客に響いていればよいのですが、数をこなすことが目的になってしまうケースも少なくありません。見当はずれなコンテンツが100あるサイトと、有益なコンテンツが10あるサイト、どちらが信用できるサイトでしょうか?答えは明白ですね。
数は少なくとも、顧客に響き、顧客の行動を変える(行動を起こさせる)コンテンツを提示しましょう。

 そして、「登録」への壁です。

登録を阻むコンテンツの落とし穴

 コンテンツマーケティングの、ひとつの関門ともいえるのが「登録」です。たとえばニュースレターやブログを定期的に購読してもらうための「登録」、これをどのくらいの数の顧客から得られるかというのが、ひとつの指標になります。もちろん、「登録」が最終的なゴールではないことは言うまでもありませんが、「登録」に至らないコンテンツばかりを掲載しても、ビジネスは一向に進みません。

 ですが、この、「登録」へのハードルは意外に高いのです。
たとえばブログです。前述の調査によれば、ブログは66%のマーケターが活用している、言わば、コンテンツマーケティングの入門ともいえる手法です。
にも関わらず、ターゲットの登録率は約半分の35%に留まっています。「登録」の関門の前にある深い落とし穴。そこにはまらないためにはどうしたらよいのでしょうか。いくつかの答えがこちらの記事にありました。

  1. 荒地になるのを防ぐ
    初めのうちは面白がって、頻繁に更新をしていても、いつの間にか更新が滞って、もう数カ月更新がない…そんなページになっていませんか?ターゲットは、定期的な期待した通りの更新がないと失望して去っていきます。これではせっかく始めたブログも、プラスになるどころか、マイナスの効果が大きくなってしまいますね。
    継続してコンテンツの更新を行うためにはスケジュールが重要。公開スケジュールカレンダーは必ず用意しておきましょう。
  2. 狙いを定める
    ビジネスコンテンツでは特に、思い切ってターゲットを限定することも必要です。そしてその設定したターゲットは常に意識すること。ターゲットを見直して、まだ誰も情報を届けたことのないオーディエンス(New Nitch)へ向けた情報発信を行うことも効果的です。
  3. 自分語りに終始しない
    自分の話ばかりしている人が飽きられるのは、実生活でもデジタルコンテンツでも同じ。時にはもらったコメントへの答えとなるようなコンテンツを提供するなど、いつもターゲットのことを考えている、というアピールを欠かさず行いましょう。
  4. コンテンツのリフレッシュも視野に入れる
    時事ネタの扱いには注意が必要です。コンテンツの新鮮さのためには有効ですが、ニュースは必ず陳腐化するもの。陳腐化してしまった情報は日の目を見なくなってしまいます。時には過去に掲載したコンテンツに、今までの進化を追加して「今」のコンテンツとして再構成することも必要です。
  5. 「登録」の門はくぐりやすく
    ここまで来たら「登録」のハードル越えまであと一息。ですが、登録への導線が分かりにくければこれまでの努力も水の泡です。実際の登録に際しても、いきなりすべての情報を要求するのではなく、メールアドレスなど一部の情報から始めることで登録への心理障壁を下げることも登録率を上げる助けになります。

 昨今多くのマーケターが手を付け始めている動画にも同じように「登録」へのハードルは存在します。
動画に関してはその傾向がむしろ顕著で、動画コンテンツは89%のマーケターが行っていて70%が有効な施策であると答えているのに、オーディエンスの登録率はわずか15%に留まっているという調査結果もあります。
動画は時間の無駄なのか?いえいえ、そうではありません。
こちらの記事によると、75%の経営者層がビジネス動画を週1回以上見ており、さらに65%がその後、動画を提供している企業のWEBサイトを訪れているという結果が出ています。
この数字は捨ててはおけません。

 では動画コンテンツはどのように活用すればよいのでしょうか。上記の記事では動画コンテンツそのものよりも、動画での取り組みを始めたことによる知見の蓄積とプロセスの作成が重要と説いています。アウトプットよりも「動画をコンテンツマーケティングで活用する」プロセスや戦略の整備に注力し、動画固有の達成指標を持つことで、これから先、より質の高い、継続した動画コンテンツの活用が可能になるのです。
この点に関しては、詳細なホワイトペーパーも公開されていますので、動画を使ったコンテンツマーケティングのトレンドをより詳しく知りたい方はぜひご覧になってみてください。

 いかがでしたでしょうか。
せっかくの活動を落とし穴にはめないように、コンテンツマーケティングを進めていってください。そしてもし、既にはまってしまっている人がいたら、これらのヒントをもとにぜひ穴から這い出してください。

(コンテンツコミュニケーション・ラボ 前島寛子)

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